大谷翔平選手をはじめとした日本人メジャーリーガーを中心にメジャーリーグ・日本プロ野球はもちろん、社会人・大学・高校野球まで幅広いカテゴリーの情報を、多角的な視点で発信する野球専門メディアです。世界的に注目されている情報を数多く発信しています。ベースボールチャンネル



今年のMLBは、ナショナルリーグが断然面白い!【田口壮の眼 第1回】

オリックス時代にはイチローとともに日本一に輝き、その後メジャーリーグではマイナーからすさまじい努力でメジャー昇格を果たし、カージナルス、フィリーズで世界一に輝いた野球解説者・評論家の田口壮氏。そんな田口氏に2015年のMLBをたっぷり語ってもらいました。第1回は2014年のMLBを振り返ってもらいつつ、近年のMLBのトレンドについて伺った(4回構成)。

2015/02/19

text By

photo

Kenji Yasuda/Photoraid



投高打低は時代の巡り会わせ

――データを見ていると、MLBはここ数年、どんどん投高打低にシフトしているように思います。
 
田口 若くて優秀な投手が多くなってはいます。打者はステロイドの問題もあって長打力がかげりを見せてきました。しかし、ステロイドを使わないからずっと打てないままかというとそうではありません。必ずまた打てるようになる。結局は巡り会わせでしょう。数年先にはまた投打のバランスは変わっていくでしょう。
 
――大物打者の年齢が高くなっていることも大きいのではないでしょうか?
 
田口 ビッグネームが高齢化して空洞化が進んでいますね。彼らの後を継ぐ30代前半の強打者がいません。私が一緒にプレーしたアルバート・プホルズも怪我がちですが、今年はそれもすっかり癒えているはずです。若いところでマイク・トラウトなども出てきていますが、彼は5ツールの揃った素晴らしい選手です。そういう選手の他にシーズン50本、60本のホームランを打てる選手が出てくると、もっとシーズンは盛り上がるでしょう。
 
—————————-
150130_034
 
田口壮(たぐち・そう)
野球解説者/野球評論家
 
関西学院大学から1991年ドラフト1位でオリックス・ブルーウェーブに入団。3年目の外野手転向を契機にレギュラーへ定着、イチローらとともに95年、96年のリーグ連覇(1996年は日本一)に貢献した。ゴールデングラブ賞を5度獲得。2002年MLBへ挑戦、セントルイス・カージナルスに入団する。その後フィラデルフィア・フィリーズ、シカゴ・カブスでプレー。2006年(カージナルス)、2008年(フィリーズ)で2度の世界一に輝く。2010年にオリックス・バファローズに復帰、2012年7月31日に引退を表明した。現在はNHKでMLBの野球解説などを担当している。TV出演を中心に、野球教室、講演、イベント出演など幅広く活動を展開している。
 
第2回は、2月20日更新予定です。

1 2


error: Content is protected !!