松坂、ダルビッシュらポスティング移籍組と同じ? リスクを伴うキューバ・モンカダの契約
レッドソックスが注目を浴びていたキューバのヨアン・モンカダと3150万ドル(約37億4900万円)で契約合意に至った。その契約金額や過程はポスティング・システムによる移籍と類似性が高いと指摘する意見がある。
2015/02/26
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ペナルティを発生させてでも、モンカダを獲得
レッドソックスがキューバの天才児ヨアン・モンカダと3150万ドル(約37億4900万円)で契約合意に至った。若干19歳の遊撃手モンカダは、その抜群の資質が高く評価されており、仮にドラフト対象者(米50州とカナダ、プエルトリコ在住者のみが対象)だったなら、全体1位指名の可能性は極めて高いとされていた。ここ数カ月、メジャーリーグのファンや関係者の間では、彼の動向に関するうわさがもちきりだった。
そして世間の関心を集めたのは、どの球団が彼を射止めるかということ以上に、契約に付帯する前提条件そのものだった。
2012年から施行されている現行のMLBと選手組合の労使協定では、22歳未満の海外FA選手の獲得には、前年度の成績に応じて契約金の総額に200万ドルから500万ドルの上限が各球団に設定されており、それを超過した場合は当該契約金額の100%のペナルティ支払いが伴うことになっている。
そして、モンカダとの契約に必要とされる金額は、その上限を遥かに超えることが確実視されていたからだ。
『ファングラフズ』のデーブ・キャメロン記者は、そんなモンカダの契約はポスティング経由の日本人選手のそれと似ているとしている。
I noted some similarities between signing Moncada and paying the posting fee for a player coming over from Japan, which pushed over $50 million for both Daisuke Matsuzaka and Yu Darvish. Those players also came with a steep up-front cost and hadn’t proven themselves as big league contributors, but neither one spent a day in the minor leagues before jumping into their team’s rotations.
(ペナルティの支払いが発生する)モンカダとの契約と、松坂大輔やダルビッシュ有らの日本人選手への5000万ドルを超えるポスティングフィーの支払いとの類似性に注目したい。彼らは途方もない(ポスティングフィーという)初期コストを伴いアメリカにやって来たが、その時点では大リーグで活躍できるかどうかは未知数で、ローテーション入りのためにマイナーリーグで1日たりとも過ごしていなかった。