メディア対応、アメリカへの環境……田中将大に備わる適応力
今季、田中の結果が出るまで、ヒジのコンディションについての指摘は後を絶たないだろう。記者の質問も苦笑しながら、ジョークでかわした。
2015/03/06
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やはりアメリカは、高校時代の酷使を指摘
今季のヤンキース先発投手陣にはそれなりの名前が揃っているが、その多くが故障を抱えるなど不確定要素だらけだ。その中でも最たるものは田中将大のヒジのコンディションだろう。
昨季7月に故障者リスト入りするまでの田中は、間違いなくMLB有数の投手だった。最終的に手術の回避を選択した田中の今季には、注目が集まっている。果たしてそれは正しい判断だったのか?
田中が投球で最も重視しているのはメカニクス(投球フォーム)だ。これに狂いがなければ、故障のリスクは低いと彼自身は見ている。しかし、アメリカのメディアはそれ以外の要素にも不安を持っている。『Yahoo!スポーツ』のジェフ・パッサン記者は、それは高校時代の酷使だとしている。
In addition to any mechanical difficulties, red flags surrounded Tanaka before he arrived in Major League Baseball last year with a seven-year, $155 million contract on top of a $20 million posting fee. His workload in Japan was significant, and even though he wasn’t a regular practitioner of nagekomi ? the Japanese custom of throwing hundreds of pitches a day to condition the arm ? Tanaka did throw 742 pitches over a week and a half during the national high school baseball tournament.
投球フォームの調整の難しさ以外にも、昨年2000万ドルのポスティング・フィーに加え7年総額1億5500万ドルの契約でMLBにやってくる前からの不安材料を田中は抱えていた。それはひとかたならぬ酷使だった。彼は腕の調子を整えるために1日に何百球も投げる「投げ込み」の信奉者ではないが、高校時代に全国大会で1週間半の間に742球も投げているのだ。