ワールドシリーズ優勝監督にジーターの後釜も ヨーロッパからメジャーに羽ばたいた選手たち
日本人がイメージする以上にヨーロッパ出身のメジャーリーガーは多い。ワールドシリーズを制したジャイアンツのボウチー監督やジーターの後釜として期待されるグレゴリウスも欧州の出身だ。
2015/03/08
Getty Images
伝説の遊撃手の前後をオランダ出身の選手が守る
いよいよ今週火曜日と水曜日に、侍ジャパン対欧州代表の試合が行われる。ヨーロッパの野球選手というと、日本ではアンドリュー・ジョーンズやWBCでも活躍したブレーブスのアンドレルトン・シモンズらカリブ海出身の選手を思い浮かべる方も多いと思うが、メジャーリーグにはヨーロッパ各国の出身ながら活躍している選手も多い。
デレク・ジーターの後釜として期待されているディーディー・グレゴリアスもその1人だ。黒人ゆえにキュラソー出身と思われがちだが、彼はオランダ最大の都市アムステルダムの出身。父と8歳上の兄はともにオランダのプロリーグでプレーしていた。
103試合に出場した一昨年と比べ昨年は少し伸び悩んだものの、身体能力は折り紙つきで守備面への評価も高い。打撃では過去2年間で13本塁打、メジャーリーグにおいてオランダ本国出身の選手で本塁打を打った経験があるのはグレゴリアスを含めて3人しかいない。
ちなみにオランダ出身者第1号を放ったロバート・エーンホーンはジーターデビュー前最後の試合でヤンキースの遊撃を務めた選手としても知られている。伝説の遊撃手の前後を数少ないオランダ出身の選手が守るというのは非常に面白い偶然だ。
その他現役選手では通算84勝をあげているエドウィン・ジャクソン(カブス)や今季マーリンズで内野のユーティリティーを務める通算51本塁打のジェフ・ベイカーがドイツ本国の出身。OBではメジャーでサイクルヒット達成、99年には阪神でもプレーしたマイケル・ブロワーズも同じくドイツの生まれ。
監督に目を向けると、昨年ワールドシリーズを制したジャイアンツを率いたブルース・ボウチー監督はフランスの出身。現役監督では最多となる1618勝、ここ5年間で達成したワールドシリーズ制覇3回は史上6位タイなどメジャー史に残る名監督と言っても過言ではない成績を残している。
また昨年退任したものの13シーズンに渡ってツインズの監督を努めたロン・ガーデンハイアーもドイツの出身。2002~2010の9年間で勝ち越し8度、地区1位を6度とツインズの黄金期を築きあげた。