ダルビッシュ有はどちらを選択するのか? 手術か、保存療法か
メジャー4年目、最悪のアクシデントがダルビッシュ有を襲った。右ヒジの内側側副靱帯の部分断裂。トミー・ジョン手術を受けるかどうか、決断の時が迫っている。
2015/03/10
球団は手術をすすめる?
ダルビッシュ、お前もか―。順風満帆に見えたメジャー4年目、最悪のアクシデントが右腕を襲った。右ヒジの内側側副靱帯の部分断裂。通称トミー・ジョン手術と呼ばれる、靱帯再建手術が選択肢の一つとして浮上した。
3月5日のロイヤルズとのオープン戦、1イニング、12球を投げ終えたところで緊急降板した。球団は、右上腕三頭筋に張りを訴え、大事を取ったものと説明。ダルビッシュ本人も「まったく心配する必要はないです」と軽症を強調していた。
ところが、一夜明けた6日のMRI検査の結果は、残酷な現実を突きつけた。一度切れた靱帯は自然回復はしない、というのが一般的な捉え方だ。
トミー・ジョン手術を行えば、全治1年以上で今季は絶望。保存療法を選択した場合でも、公式戦で投げられるまでは4カ月以上はかかる見通しだ。いずれにせよ、しばらくの間は快投する姿を望むのは難しくなった。
こうなると、焦点は手術を行うのか、否か。この一点に尽きる。
ダルビッシュは10日(日本時間11日)にニューヨークで、メッツのチームドクターを務めるデービッド・アルチェック医師の診察を受ける。手術などの判断の際に参考とするセカンドオピニオンを求めるためだ。別の専門医からの意見もふまえ、11日(日本時間12日)にも手術か、保存療法かを決断する。
球団にしてみれば、手術してほしい、というのが本音だろう。ダルビッシュは12年からの6年契約で入団し、あと3年間契約を残している。今、手術に踏み切れば、16、17年シーズンは頼れる戦力として計算できる。
仮に手術の必要はないと診断され、保存療法を選択した場合、復帰は今年の後半戦から。そもそも、エースであるダルビッシュを欠いたレンジャーズが、前半戦を終えた時点でポストシーズン進出争いに残っていられるのか、はなはだ疑問だ。現有戦力では苦戦を免れない。