松井秀喜氏の新たなる挑戦 コミュニケーション力にファンは注目
松井秀喜氏がブライアン・キャッシュマンGMの特別補佐に就任すると発表された。指導者としてその実績や真摯な姿勢が高く評価される一方で、いつも通訳帯同だった氏のコニュニケーションに不安も感じるファンの声もあるようだ。
2015/03/12
Getty Images
松井氏に課せられた重要な役割
2003年から09年までヤンキースでプレーした松井秀喜氏が、同球団のブライアン・キャッシュマンGMの特別補佐に就任することになった。この件で驚くべきことは、実際に松井氏が担う役割だ。
どこの球団でも、人気選手が引退後にフロント入りするケースはよくある。多くの場合、球団主催の販促イベントや地域貢献活動への参加が主な役割だ。ずば抜けた実績とファンを引き付ける愛すべきキャラクターを併せ持った、ごく一部のOBだけが担える役割なのだが、実態は球団の広告塔だ。
しかし、松井氏の場合はそうではない。ヤンキースの育成部門担当副社長のゲーリー・デンボとともにマイナーをまわり、選手や監督、コーチに技術的なアドバイスなど助言を送る役割を担っているのだ。
ニューヨークの隣、ニュージャージー州のニュースウェブサイト『NJ.com』はヤンキースのジョー・ジラルディ監督の談話を引用し、松井氏の指導者としての資質を伝えている。
“Oh, a lot,” Girardi said. “When you have a player of his caliber, that just, always did it the right way. And you think about what he had to go through on a daily basis to play … with the knees that he had, and he still always found a way to get it done. Really knew how to hit. Really knew how to play the game. A guy you wanted up with runners in scoring position … lefties didn’t bother him. I think he can add a lot to our organization.”
「(彼は)大いに貢献できる」とジラルディは答えた。「彼くらいの現役時代の力量があれば立派に務まるよ、現役時代どんな状態で毎日プレーを続けねばならなかったか……特に両ヒザの状態だよ、それでありながらやり遂げたんだから。打撃というものをホントにわかっているんだ。どうプレーすべきかも。スコアリングポジションに走者を置いた場面でこそ、打席に送り込みたい男だった…左投手も苦にしない。彼はわれわれの組織に多くのものをもたらしてくれると思う」