【MLB】ヤ軍・ジラルディ監督の残留を現地紙が推奨「他の候補は考えにくい」
2017/10/24
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ワイルドカードからア・リーグ優勝決定シリーズまで駒を進めたが、あと1勝というところでシリーズ敗退となり、今シーズンの戦いが終了したジョー・ジラルディ監督率いるニューヨーク・ヤンキース。
今季開幕前の下馬評は低かったが、アーロン・ジャッジ、ルイス・セベリーノらを開花させ、チームを地区2位でワイルドカード出場、そしてリーグ優勝決定シリーズでは優勝まであと1勝というところまで勝ち進んだ。
そして、シリーズ敗退で今季の戦いが終了し、地元・ニューヨークを中心に多くのメディアは既にオフシーズンの選手去就などを話題の中心としている。そのような状況で、ニュージャージー州の現地紙「NJ.com」では、23日(日本時間24日)付で去就が注目されているジョー・ジラルディ監督の残留を勧める特集を掲載。
記事では、多くの理由から今季で契約が途切れるジラルディ監督の残留を推奨している。ファンや様々なメディアで評価が分かれているジラルディ監督だが、同記事では残留に肯定的な見解を示している。
まず、ジラルディ監督は就任中の戦績が悪くないということが上げられる。ジラルディ監督がヤンキースの指揮を執っている10年間では、平均91勝と好成績をマーク。チームが再建を期すシーズンとなっても大敗を喫することなく1年間を戦い抜いており、ヤンキース監督時代は80勝・勝率5割を下回ったことが一度もない。
また、地区シリーズ第2戦の死球判定に抗議をしないというミスのみで進退を判断するのは早計と評している。この1件は多くのメディアやファンに至るまで様々なところでバッシングを招いたが、最悪な瞬間を境にジラルディ監督は残りの試合で最善を尽くしたと評価。この1つのミスが進退を決めてはならないと評している。
そして、ポストシーズンの戦果を受けて、選手たちからの求心力を失っていないとも評価している。ヤンキースが地区シリーズで0勝2敗となった際、多くのファンはインディアンスがシリーズを突破するものと考えていたが、ジラルディ監督は若手中心のチームを3連勝、シリーズ突破へ導いた。記事では、これは若手選手たちが監督の期待に応えたもので、ジラルディ監督はチーム内で求心力のある存在としている。
また、開幕前の下馬評が低かった2006年のマーリンズをポストシーズン争いに加わるまで持ち上げ、今季の若手が中心となったヤンキースをポストシーズンまで導いたことも評価。実力のあるスタメン選手の起用だけでなく、若手もしっかりと起用して成長を期す采配は評価が高いようだ。
その他にも名門・ヤンキースを背負うプレッシャーに抑圧されなかったり、ファンやメディアから厳しい評価が下されながらも、彼らのことをよく理解していると評されている。
そして、これらを踏まえて「他の候補は考えにくい」としている。今のヤンキースは巨大戦力による常勝チームではなく、若手も上手くマネジメントする必要があるため、新監督ではなくその力があるジラルディ監督が最も適任であると評している。また、政権が続くことで、一貫したチーム作りを続けることも期待されている。
シーズンも終了し、去就が注目されているジラルディ監督。ファンやメディアの間では高評価と低評価が入り乱れているが、果たして来季もヤンキースのユニフォームに袖を通すのだろうか。今後の動向から目が離せない。