【MLB】急死のハラデイ氏。松井も苦戦、沈む速球で凡打の山。21世紀の大投手はどれほど凄かったか
全米に衝撃を与えるニュースが報じられた。ブルージェイズやフィリーズでエースとして君臨したロイ・ハラデイ氏が飛行機事故によって急死した。2度のサイ・ヤング賞、通算200勝と数々の栄光を築いたハラデイ氏のキャリアを振り返る。
2017/11/09
長身から繰り出される“沈む速球”
球史に残る大投手だったハラデイ氏は、通算5度の200奪三振以上をマークしているが、本来はゴロで打たせて取る投球がメインとなるグラウンドボールピッチャーといえる。
通算の四球率も1.94と低く、球数を少なく抑えることで多くのイニングを稼いだ。そして、投球数などが厳しく管理されるメジャーリーグの環境ながら完投数は通算で67(20完封)を記録しており、最多完投は歴代1位の7回となっている。
米データサイト「ファングラフス」によると、打たれた打球の内19.3%がライナー性の打球、54.1%がゴロ性、26.6%がフライ性で、打球の半分以上がゴロ性の当たりとなっていた。
ハラデイ氏の最大の武器は、約198センチという長身とシンキング・ファストボールと呼ばれるシンカー系の速球だ。急速は150キロ前後と特別速いわけではなかったが、打者の手元で沈むボールで多くの強打者から凡打の山を築いた。
他にもカットボール、チェンジアップ、スプリッターなどを駆使しており、特にナックルカーブはセイバーメトリクスの指標でも非常に高い評価を得ていた。
通算成績は416試合登板で2749.1回を投げ、203勝105敗、2117奪三振、防御率3.38、Whip1.18となっている。