大谷翔平選手をはじめとした日本人メジャーリーガーを中心にメジャーリーグ・日本プロ野球はもちろん、社会人・大学・高校野球まで幅広いカテゴリーの情報を、多角的な視点で発信する野球専門メディアです。世界的に注目されている情報を数多く発信しています。ベースボールチャンネル



不調、故障が目立つシーズンに…日本人メジャーリーガー8人の1年を振り返る

2017/11/24

text By

photo

Getty Images



苦しんだベテランたち

 

 
■上原浩治(シカゴ・カブス)
今季成績
49試合 43.0回 3勝4敗14H2S 50奪三振 12四球 防御率3.98 Whip1.16
 
 今季はシカゴ・カブスに在籍し、42歳ながら抜群の制球力で打者を翻弄した上原。今季はリード時や同点時に登板することが多く、チームの勝ち継投の一角を担った。
 
 新天地でも制球の良さは抜群だったが、8月以降は調子を落とし、背中の痛みなどで9月2日を最後に登板がなく、ポストシーズンにも出場できなかった。
 
 現在は1年契約が満了しFAとなっているが、獲得に興味を示している球団は多い。来季も技巧派右腕としてブルペンを支えることが期待される。
 
■岩隈久志(シアトル・マリナーズ)
今季成績
6試合 31.0回 0勝2敗 16奪三振 12四球 防御率4.35 Whip1.26
 
 昨季は16勝をマークし、今季もエースのヘルナンデスに次ぐ先発2番手として期待された岩隈だが、5月序盤に肩の炎症で離脱すると、そのままシーズン中は復帰できず、2001年の1軍デビュー以来初となる0勝に終わった。また、9月には右肩のクリーニング手術を受けており、投球再開は来春の予定となっている。
 
 自動契約更新の条項をクリアできず、マリナーズからも来季の契約オプションを行使されず現在はFAとなっているが、マリナーズとの再契約が濃厚となっているようだ。
 
■田澤純一(マイアミ・マーリンズ)
今季成績
55試合 55.1回 3勝5敗9H 38奪三振 22四球 防御率5.69 Whip1.39
 
 プロ入り以来、長年過ごしたレッドソックスを離れ、今季からマーリンズに所属していた田澤。新天地ではリリーフ陣の中心となるような働きを期待されたが、今季は不安定な投球が続く苦しいシーズンとなってしまった。
 
 スプリングトレーニングでは絶好調だったが、レギュラーシーズンでは制球を乱すことが多く、今季の22四球はキャリアワーストとなった。不安定さに苦しんだシーズンだった一方、5年連続50試合以上登板を記録した。
 
 来季は2年契約の最終年となるが、巻き返しを見せることはできるだろうか。
 
■イチロー(マイアミ・マーリンズ)
今季成績
136試合 打率.255(196-50) 3本塁打 20打点 1盗塁 出塁率.318 OPS.649
 
 今季は代打や守備固めでの出場がメインとなったイチロー。安打、盗塁数などはメジャー移籍後で最低の数字となってしまったが、通算安打を歴代22位となる3080本とし、メジャーの最多代打安打記録まで残り1と迫り、歴代2位にランクインするなど、限られた出場機会で意地を見せた。
 
 今季オフにはマーリンズから来季の契約オプションを破棄され、FAとなっている。マリナーズなどが獲得に興味を持っているようだが、44歳という年齢もあり、積極的に獲得へ動く球団は少なそうだ。
 
■青木宣親(ヒューストン・アストロズなど3球団)
今季成績
109試合 打率.277(336-93) 5本塁打 35打点 10盗塁 出塁率.335 OPS.728
 
 今季はヒューストン・アストロズ、トロント・ブルージェイズ、ニューヨーク・メッツの3球団を渡り歩いた青木。調子の差が目立つシーズンだったが、打率は例年と変わらず2割8分近くを記録した。メッツ移籍後は好調を維持していたが、若返りを図るチーム方針もあり、契約延長を掴み取ることはできなかった。
 
 現在はFAとなり新天地を探しているが、来年の1月で36歳を迎えるということもあり、イチローと同様に積極的に獲得へ動く球団はあまり多くなさそうだ。

1 2 3


error: Content is protected !!