エンゼルス入りの大谷、地元で早くも歓迎ムード「普通の選手の2倍以上の活躍を期待できる」
2017/12/09
ポスティングシステムを行使した米球界移籍を目指していた北海道日本ハムファイターズの大谷翔平投手は、8日(日本時間9日)にロサンゼルス・エンゼルスと契約を結ぶことが明らかになった。
米球界でも屈指の有望株と称される大谷を獲得するために、メジャー30球団による争奪戦が繰り広げられたが、ポスティングシステム申請から約1週間で移籍先が確定するスピード決着となった。
米国全体で大谷の動向は注目を浴びており、移籍先が確定した際には全米のメディアが速報。そして、エンゼルスの地元であるロサンゼルスでは獲得が決まってから、早くも歓迎ムードが漂っている。地元紙「オレンジ・カウンティ・レジスター」は8日付で特集を掲載し、大谷のエンゼルス入りを歓迎した。
記事では、大谷を野手としてはイチロー、ブライス・ハーパー、マイク・トラウト、投手では次世代のクレイトン・カーショウになれる逸材と評しており、エンゼルスは今後の大谷のために目を見張るようなプランをしっかりと考えることが非常に重要となるという見解を示した。
エンゼルスはジャスティン・アップトン外野手の残留、そして大谷の獲得成功などで補強が順調に進んでいる。今季はマイク・トラウトなどの主力に故障者が多発した影響で80勝82敗という成績に終わり、ポストシーズン進出を逃したが、来季はどの選手も万全な状態であれば2014年以来となるポストシーズン進出も狙うことができると予想されている。
一方、二刀流の継続についてはやや懐疑的な見解を示している。記事では、ベーブ・ルースの二刀流時代のキャリアハイとして、1919年に野手として打率.322、29本塁打、114打点、投手として9勝5敗1セーブ、防御率2.97という成績を残したことを紹介。投打に優秀な成績を残したルースだったが、1920年からは本格的に野手に専念して同年に54本塁打を放ち、通算714本塁打を放った大打者となったことも紹介している。
米国で「野球の神様」と称されるルースですら二刀流から打者専念に至ったことから、地元メディアやファンは米国でも前例が非常に少ない大谷の二刀流挑戦に一抹の不安を感じているようだが、エンゼルスは本人の強い意志を尊重し、大谷の選手としての価値を高めるために、最大限の可能性を提供するだろうと評している。
記事内で「普通の選手の2倍以上の活躍を期待できる」と評されている大谷。現地ファンの期待は非常に高まっているだけに、来季はメジャーの舞台で日米の野球ファンの期待に応える活躍を見せたいところだ。