剛速球がハトに直撃…、帽子の中に冷凍キャベツ…判定はどうなる?【意外と知らない野球ルール3問クイズ】
野球には、様々な状況を想定した「公認野球規則」がある。このルールブックによって、想定外と思われるような珍場面でも公正な判定を下すことができる。今回は「名珍場面から振り返る野球のルール」(カンゼン、2014年4月刊行)より、難解な野球規則を過去の事例からクイズ形式で出題する。(2017年12月25日配信分、再掲載)
2020/03/29
正解は…
A:ノーカウントでやり直し。
01年3月24日、MLBのスプリングトレーニング中に起きたアクシデント。ダイヤモンドバックス対ジャイアンツ、マウンドにはMLBを代表する左腕、ランディ・ジョンソンが上っていた。7回、カルビン・マレーへの投球時に悲劇が起った。
バッテリー間を横切ったハトに、ジョンソン投手の剛速球が直撃。ハトはホームプレート近くに落下、命を落としてしまった。 なかなか目にする機会のないアクシデントだが、このような場合の判定はどうなるのか。
公認野球規則7.05(a)【注1】に次のように書かれている。
「また、投球が鳥に触れた場合は、ボールデッドとしてカウントしない」
つまり、ノーカウントで投球のやり直しとなる。公認野球規則は、鳥に当たることまで想定している。では、打球が鳥に当たった場合はどうなるのか。
「送球またはインフライトの打球が、鳥に触れた場合は、ボールインプレーでありインフライトの状態は続く。しかし、プレイングフィールド上(地上)の鳥または動物に触れた場合は、ボールインプレーであるが、インフライトの状態でなくなる」
インフライトとはフライのこと。ボールが空中で鳥に当たり、方向が変わったとしても、地上にボールが着く前に捕球すればアウトとなる。