エンゼルス・大谷を迎えるアナハイムとは? アジア人への理解、良好な関係へ最良の選択か【現地ルポ】
北海道日本ハムファイターズの退団会見を終えた大谷翔平の次なる舞台はアナハイムとなる。ロサンゼルス・エンゼルスが本拠地を置くこの街は、どのような風土なのか? 現地在住記者がレポートする。(文:角谷剛【アーバイン】)
2017/12/27
アメリカでも屈指の観光とスポーツの街
アナハイム市はロサンゼルス空港からは約50キロ南東に位置し、渋滞のない時間帯であれば車で約40分の道程だ。人口約30万人の中規模の都市ではあるが、何といってもディズニーランドの発祥地であることで知られている。現在もディズニーランド・リゾートとその周辺にあるホテル群やコンベンション・センターが市の中心をなしている。
エンゼル・スタジアムはディズニーランドからは約6キロしか離れておらず、さらにはプロ・アイスホッケーの人気チーム、アナハイム・ダックスの本拠地ホンダ・センターも球場から約1キロの場所にある。アメリカでも屈指の観光とスポーツの街であると言えよう。
ロサンゼルス郡の住民はドジャーズのファン、オレンジ郡の住民はエンゼルスのファン、というのが基本なのだが、それぞれの所属リーグが違うこともあり(ドジャーズはナショナル・リーグ、エンゼルスはアメリカン・リーグ)、両者の仲は特に悪くはない。
2017年度シーズンで言えば、エンゼルスが早々にレギュラーシーズンで下位クラスに沈むと、ナショナル・リーグのチャンピオンシップ・シリーズまで進出したドジャーズに応援を切り替えたエンゼルス・ファンは数多い。
元々、ロサンゼルス郡及びオレンジ郡を含む南カリフォルニア一帯はアメリカでも最も野球が盛んな地域の一つである。アメリカ生まれのメジャーリーガーの5分の1以上がカリフォルニア出身だという統計もある。