大谷に盗塁王の資質? 米メディアが“真の武器“に注目。MLBトップ級の記録とは?
2017/12/28
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ロサンゼルス・エンゼルスに移籍する大谷翔平について、投球と打撃だけでなく、もう1つ注目を集めている能力がある。米スポーツ専門局『SPORTSNET』が26日付で報じた。
同局は、来シーズンの5大予想と題する記事を配信。昨シーズン新人ながら52本のホームランを放ったアーロン・ジャッジの活躍やデレック・ジーターのマーリンズ経営参加などを例に挙げ、いかにMLBの事前予想が困難かを語ったうえで、大谷が投打二刀流で活躍することを来年度予想のトップに挙げている。
大谷が2016シーズンにベーブ・ルース以来となるホームラン10本と勝利投手10回を達成したことはよく知られているが、記事では165キロの速球や長打力に加えて、隠れた武器として脚の速さを挙げている。
スカウティング・レポートによると大谷のホームベースから1塁までの到達時間は約3.9秒で、これはMLBの左打者の平均約4.6秒を大幅に上回る。これだけのスピードがあれば、凡打をヒットに、シングルヒットを二塁打にすることが可能で、この能力はベーブ・ルースには決してなかったものだとしている。
参考までに、昨年2月にMLB.comが発表した現役メジャーリーガーのホームベースから1塁までの平均到達時間トップは以下の通り(所属は12月27日現在)。
1. ビリー・バーンズ(ロイヤルズ)3.85 秒
2. ディー・ゴードン(マリナーズ) 3.91 秒
3. ビリー・ハミルトン(レッズ)3.95 秒
4. デライノ・デシールズ(レンジャーズ)3.96 秒
5. ホセ・アルトゥーベ(アストロズ)3.98 秒
5. イチロー(FA) 3.98 秒
全ての選手がキャリアの中で2桁盗塁を決めており、ゴードン、アルトゥーベ、イチローは盗塁王獲得者でもある。40歳を超えてもなおMLBの俊足ランナーにランク入りするイチローも凄いが、類まれな長打力に加えてMLBトップと遜色ない大谷のスピードもまた特筆に値する。
大谷の日本での5年間で大谷の通算盗塁数は13。日本では特に抜きん出た数字ではないが、MLBでは盗塁や走塁といったスピードでもファンを魅了することが期待されている。
(文:角谷剛【アーバイン】)