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インド人初の野球選手がプロレスラーに転向「WWEに所属するなんて夢にも思わなかった」

2018/01/14

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Getty Images



 野球未開の地であるインドから初の野球選手となったリンク・シン投手がプロ野球選手からプロレスラーに転向し、米国のプロレス団体「WWE」に所属することを米国「ESPN」が報じた。
 
 幼少期はやり投げとクリケットに力を注いでいたシンは2008年にインドで行われた「ミリオンダラー・アーム」というピッチング・コンテストでスポーツ・エージェントのJBバーンスタイン氏に見初められ、同じく好成績を残したディネシュ・パテル氏と共に渡米。才能を評価され、ピッツバーグ・パイレーツと契約してプロ入りを果たした。
 
 野球経験が全くないにも関わらず、インドの貧しい村から才能を見出されて米国に渡ったシンとパテルの挑戦は「ミリオンダラー・アーム」という名前で映画化されて大きく話題となり、2010年にはパテルと共にホワイトハウスを訪問しバラク・オバマ大統領(当時)と対談も果たしている。
 
 才能の開花を期待されたシンはマイナー通算で85試合に登板して防御率2.97という成績を残していたが、2013年は故障で全休し、2014年にはトミー・ジョン手術を受けていた。その後は2016年にパイレーツ傘下のルーキーリーグで1試合に登板したのみに留まっており、最近はインドに戻って第二の人生について考えていたようだ。
 
 プロレスラー転向が決まったシンは「インドの小さい村で育っていたころは、色々な道を経てWWEに所属することになるなんて夢にも思わなかったよ。WWEにはとても良い機会を頂いた」と喜びのコメントを残した。
 
 また「パイレーツに所属したことで人生が大きく変わったよ。英語を話すことだけでなく、野球も知らなかったけど、厳しい練習や経験からそれらを学ぶことができた。パイレーツでの約8年間はとても素晴らしい時間だった」と野球選手時代を懐かしそうに振り返った。
 
 「多くの人がインスピレーションを与えてくれたように、私も他の人々に多くのインスピレーションを与えたい」と意気込んでいるシン。野球ではメジャーリーグに昇格することは叶わなかったが、今度はリングの上で躍動する姿を見せたいところだ。



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