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米国紙がボンズの殿堂入り落選を批判「歴代でも最高のバッターということに疑いの余地はない」

2018/01/25

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 24日(日本時間25日)に米国の野球殿堂が発表され、チッパー・ジョーンズ、ブラディミール・ゲレーロ、ジム・トーミ、トレバー・ホフマンの4人が得票率75%以上を獲得して殿堂入りに選出された。
 
 殿堂入りは同協会に10年以上所属する記者の投票で選出され、得票率75%以上が殿堂入りの要件となる。また、得票率が5%を下回った選手については翌年から候補者となる資格を失う。
 
 なお、今年も薬物使用の疑惑があるバリー・ボンズ、ロジャー・クレメンス、カート・シリングといった選手は輝かしい記録を持ちながらも殿堂入りを果たすことが出来なかった。
 
 ボンズの落選を受け、米国・カリフォルニア州の地元紙「マーキュリー・ニュース」では同日付で特集を掲載し、球史に残る強打者であるボンズが殿堂入りとならないことを批判した。
 
 ボンズは通算打率.296(9847-2935)、762本塁打、1996打点、514盗塁、出塁率.444、OPS1.051という成績を残しており、本塁打・2558四球・688敬遠はメジャー史上最多だ。 また、2001年に記録した73本塁打・長打率.863、2004年に記録した232四球(120敬遠)・出塁率.609、OPS1.422はいずれも1シーズンの史上最高記録となっている。
 
 キャリア初期は走攻守の全てが揃った5ツールプレーヤーとして活躍していたボンズだが、1999年を境に盗塁数が減少し、代わりに本塁打数が増加。メジャー屈指の強打者として名を馳せたが、本塁打数増加の陰で筋肉増強剤などによるドーピングに手を染めていた疑惑が浮上。殿堂入りの選考基準の一部である「誠実さ、スポーツマンシップ、人格」の項目に当てはまらないと見られていることから、これまで殿堂入りを見送られてきた。
 
 記事では「ボンズは歴代でも最高のバッターだということに疑いの余地はない。ベーブ・ルースをも超える常軌を逸したシーズンを送り、ジャイアンツを救ってきた」とコメント。そして、野球殿堂には他にもステロイド疑惑のある選手や過去に差別を行っていた選手まで選出されているとの見解を示し、記者の曖昧な主観による「誠実さ、スポーツマンシップ、人格」の判断を批判した。
 
 また、ボンズやクレメンス以下の実績の選手が殿堂入りを果たしていることも不服のようで、ボンズに関しては薬物の使用前から優れた実績を残していたこともアピールしている。
 
 一方、ボンズ、クレメンスのような薬物使用疑惑のある選手の得票率が年々高まっていることで、将来的には殿堂入りとなると楽観的に見ているようだ。
 
 薬物使用に関してはとりわけ厳格な米国だが、果たして彼らが殿堂入りとなる日は来るのだろうか。



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