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大谷の本拠地、アナハイムの光と陰。ホームレス村の強制撤去、華やかさに潜む米国の闇【現地ルポ】

大谷翔平がロサンゼルス・エンゼルスに移籍したことによって、米国観光がてらにMLB観戦を計画しているファンも多いだろう。一般的に、エンゼルスが居を構えるアナハイムは安全な土地と言われている。しかし、現実はどうなのだろうか? 現地在住記者がリポートする。(取材・文:角谷剛)

2018/01/27

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ホームレス村の強制撤去。500人もの人々が行き場をなくす

1月22日の地元ニュースでは、エンゼル・スタジアムの近くに出来ていたホームレスのキャンプ村をオレンジ郡当局が強制撤去にかかったことが大きく報じられている。
 
57番フリーウェイを北上すると左側にエンゼル・スタジアムとその大きなシンボルタワーがすぐ近くに目に入る。だが、よく目をこらして見ると、高速道路と球場の間に流れるサンタアナ川の河川敷にホームレスの人達が張ったテントが所狭しと並んでいることに気がつくだろう。今回の撤去でこの場所を追われる人の数は約500人と報じられている。
 
オレンジ郡当局はテント村を撤去はするものの、その代替となるシェルターなどを用意しているわけではない。退去を命じられたホームレスの中にはメディアのインタビューに「ここを追われても行く場所がない。またアナハイムのストリートに戻るしかない」と答える人もいた。
 
エンゼル・スタジアムやディズニーランド周辺に限れば、アナハイムは華やかで綺麗で安全な街かもしれない。しかしながら、そのような場所から道路1本隔てるだけで大きく雰囲気が変わることがあるのがアメリカの都市である。
 
ツアーバスによる観戦ツアーで直接エンゼル・スタジアムに行くのであれば、そうした現実を目にすることはないかもしれない。だが、もし個人でレンタカーや公共交通機関を利用しての観戦を予定するのであれば、安全に配慮してし過ぎることはないだろう。

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