マーリンズ・ジーターCEO、批判集まるも今後の成功のために「楽観的視点」の必要性訴える
2018/02/06
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今オフから実業家のブルース・シャーマン氏らと共にマイアミ・マーリンズを所有することになり、主力選手を放出して年俸の削減を図るなど、新体制確立のために辣腕を振るい続けているデレク・ジーターCEO。
昨季の外野レギュラーであったジャンカルロ・スタントン、マーセル・オズナ、クリスチャン・イエリッチ、そして正二塁手のディー・ゴードンの4人を既に放出しており、選手自身からのトレード直訴もあり今後も正捕手のJ.T.リアルミュートなどもトレードとなる可能性が高くなっている。
今回の”球団解体劇”にはマーリンズファンを中心に批判の声が多くなっているが、地元紙「マイアミ・ヘラルド」の5日(日本時間6日)付の特集によると、ジーター氏は長期的な計画で成功を収めるためには、楽観的な視点から物事を見る必要があると考えているようだ。
ジーター氏は米国のビジネス誌「ファスト・カンパニー」のインタビューで「リーダーの立場にあるときは、どの選択も人々に好まれないときがある」と話しており、自身に批判の声が多くなっていることをやや気にしながらも、今オフの放出劇は個人の成功よりも組織の成功を目指すことを優先した結果であるとした。
現役時代のジーター氏は個人成績にこだわらず、チームの勝利を第一に考えてチームをまとめ上げていた。類まれなリーダーシップを持ち合わせていたことからヤンキースのキャプテンも務め、ベンチで真っ先に選手を出迎え、チームに馴染めていないチームメイトとも積極的に交流を図るなど、リーダーとして名門球団を先導していた姿は米国中で非常に高い評価を受けていた。
ジーター氏は自身の現役時代を振り返って「チームメイトの決めたことが気に入らないこともあった。でも、彼らも究極の目標としてフィールドで最高のチームを作り上げることを目指していたことを知っていたから、受け入れることが出来た」と話し、自分の意に添わないこともよく考えて理解を示す必要があるとしている。
引退後の現在は球団を保有することになったが、経営者側に立っても現役時代の姿勢を崩さずに組織の成功を願っており、批判ばかりではなく時間をかけて物事を知ることで、将来を楽観的に見ることの重要さも訴えているようだ。
「人々はなかなか認めてくれないかもしれないが、組織に最高の結果をもたらすために行動することに対して、少しでもいいから尊敬の念を持つべきだ」とも話しているジーター氏。
現在は多くの批判が集まってしまっているが、かつてのスーパースターは将来的に自身の思い描くチームを作り上げ、経営者としても成功することはできるだろうか。