投手・大谷がメジャー初登板初勝利!6回3失点「非常に満足している」
2018/04/02
Getty Images
ロサンゼルス・エンゼルスの大谷翔平投手が4月1日(日本時間2日)、敵地オークランド・コロシアムで行われたオークランド・アスレチックスとの試合に先発登板。メジャー初登板で初勝利を飾った。
3月29日(同30日)にメジャーデビューし、まず打者として初安打を放った大谷。今度はマウンドでその力を発揮する時が来た。初回、先頭のマーカス・シミエン内野手に対し速球とスライダーでカウント1-2と追い込むと、最後は88マイル(約142キロ)のスプリットで空振り三振に打ち取り、メジャー最初のアウトを記録。続くジェド・ラウリー内野手は98マイル(約158キロの)の速球で捕邪飛、そして、開幕戦で本塁打を放っているマット・オルソン内野手に対しては、初球に99マイル(約159キロ)の速球でストライクを取ると、その後はスプリットを連投し3球三振。初めてのメジャーのマウンド、その最初のイニングを最高の形で終えた。
しかし2回、2点の援護を受けた大谷が突如アスレチックス打線に捕まる。先頭のクリス・デービス外野手を打ち取ると、マット・ジョイス外野手に左前安打を浴びメジャー初被安打。続くスティーブン・ピスコッティ外野手にも右前に運ばれ、1死一、二塁のピンチを迎えた。ここで打席に迎えるのは、昨季14本塁打、2013年には日米大学野球で来日したマット・チャップマン内野手。大谷はまずインコースのスライダーでストライクを取ると、2球目はアウトコースの82マイル(約133キロ)のスライダーを放ったが、これを完璧に捉えられ右中間最深部への逆転3ラン本塁打となった。
ベンチに戻った大谷は、マイク・ソーシア監督に言葉をかけられると、その後の3回以降の投球で本来の姿を取り戻す。3回を3者凡退で流れを断ち切ると、4回も1死から初めての四球を出したものの、ピスコッティ、本塁打を打たれたチャップマンを打ち取って無失点でしのいだ。すると、味方打線が奮起。5回に1死一、三塁からマイク・トラウト外野手がレフトへのタイムリー2塁打を放ち同点とすると、続くジャスティン・アップトン外野手がセンターへの大きな犠飛を放って勝ち越しに成功した。
再びリードをもらった大谷は、5回を危なげなく3者凡退、6回も走者を許すことなく3人で打ち取る好投を見せて、マウンドをリリーフ陣に託した。大谷はこの日、6回92球を投げてストライク63球(ストライク率68%)。最速約160キロをマークし被安打3、与四球1、奪三振6、失点3の成績だった。2回にチャップマンに本塁打を許した後は、打者15人のうち1つの四球以外14人を打ち取る安定感が光った。
試合は、7回にも3点を追加したエンゼルスが7-4で勝利。リリーフ陣でブレイク・パーカー投手が1失点し、ケイナン・ミドルトン投手もピンチを招いたが何とか無失点で切り抜け、大谷にメジャー初勝利がもたらされた。
米公式サイト『MLB.com』によると、大谷が「ピッチングに非常に満足している」とコメントすれば、ソーシア監督も「先発投手が勝つチャンスを与え、そのリードをみんなで守ること。それが我々がやるべきことだ」と話し、勝利に手応えを感じた様子だ。
「投手・大谷」でも結果を残した23歳の若きサムライ。今度は再び打者としての調整となり、早ければ3日(同4日)にも指名打者としての出場が見込まれる。