メジャーリーグ中継ではベンチにも注目!? MLBで監督・コーチを務めるプロ野球経験者
メッツのテリー・コリンズ監督初めメジャーリーグの監督・コーチには日本野球経験者が多い。コーチ陣にはいわゆる「ダメ外人」と呼ばれる、日本では成績を残せなかった選手が多いことも特徴だ。
2015/04/01
Getty Images
ヒルマン、ジャコビー……懐かしい面々がMLBのコーチに
昨年は日本人選手に加えて、カムバック賞を受賞したマーリンズのケイシー・マギー(元楽天)を筆頭に、インディアンズで70試合登板、防御率2.75を残したスコット・アチソン(元阪神)、1年間ローテーションを守ったパドレスのエリック・スタルツ(元広島)ら日本のプロ野球を経験した元助っ人選手たちの活躍も目立ったシーズンだった。
しかしグラウンドで活躍する選手だけでなく、ベンチからチームを支える監督・コーチ陣にも元助っ人選手が多くいることはあまり知られていない。今回はそんな監督・コーチを務める元助っ人選手を取り上げてみた。
現在メジャーリーグ30球団の監督中唯一日本での監督経験があるのがメッツのテリー・コリンズ。2011年から4年間で勝ち越しは0ながら若手育成の手腕は高く評価されており、チーム力の上がってきた今季は、2006年以来のポストシーズン進出も期待される。
日本では2007年にオリックスの監督に就任。チーム初の外国人監督(途中から指揮を執ったレオン・リーを除く)として大きな期待を受けての登場だったが、1年目は序盤の大型連敗が響き最下位に転落。翌年5月に「情熱を失った」と辞任し、わずか193試合の短期政権に終わった。「シルクとの交際しか覚えてない」と言われるなど日本ではあまり良いイメージのないコリンズだが、来日前にはアストロズやエンゼルスで6シーズン中勝ち越し5度を記録、監督として通算748勝をあげており、WBCでの監督経験(2009年中国代表)もある。
元日本ハムの監督として知られ、2008年から2010年途中までロイヤルズで指揮を執ったヒルマンは、今年からアストロズのベンチコーチに就任した。ベンチコーチは日本でいうヘッドコーチにあたるポジションで主に作戦面を担当することになる。選手、監督ともに若いアストロズにおいてその経験は大きな力になるだろう。ちなみにNPB・MLBの両方で監督経験があるのは、ヒルマンと前出のコリンズ、ボビー・バレンタインの3人だけだ。
川崎のいるブルージェイズでは投手コーチと打撃コーチを元助っ人選手が務める。打撃コーチは元中日のブルック・ジャコビ―。メジャー通算1311試合出場のバリバリのメジャーリーガーとして期待され93年中日に入団するも膝の故障で5月には退団。成績も18試合で.183、2本塁打と低迷した。2007年から2013年にはレッズで打撃コーチを務めており指導力には定評がある。投手コーチは2004年に横浜に在籍したピート・ウォーカー。日本では46.1イニングを投げて18被本塁打、63被安打と大炎上。コーチ職は2012年からだ。