大谷の活躍で脚光、ベネズエラの二刀流レジェンド。“タレントの宝庫”でも希少な存在
2018/04/19
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ベネズエラ最後の二刀流、投手では1死も取れず
二刀流として3人目に挙げられたのはビクトル・ダバリージョ氏だ。1958年に投手としてシンシナティ・レッズと契約した同氏は、マイナーリーグ時代に二刀流としてプレーするも、1963年にメジャー昇格してからは外野手としてプレー。以降16シーズンで通算1122安打を放つ活躍を見せた。
そんな中、1969年には投手として2試合に登板したものの、1死も取れずに降板したという記録が残っている。一方、母国ベネズエラのウインターリーグでは正真正銘の二刀流プレーヤーとして活躍したということだ。セラーノ記者は「記憶に残すべき最後のベネズエラ人二刀流プレーヤーだ」とダバリージョ氏を評価している。
ガルシア氏、ロペス氏、ダバリージョ氏の3人はいずれもベネズエラ球界の殿堂入りプレーヤーとなっている。ガルシア、ロペスの両氏は時代背景的にMLBでのプレーは難しかったにしても、タレントの宝庫ベネズエラでもMLBで活躍できる二刀流選手というのはいないに等しいようだ。
それだけに大谷の活躍を「快挙」とセラーノ記者は評価している。今、大谷の登場で多くの伝説的プレーヤーたちが再び光を浴びていることは、彼の挑戦が紛れもなく世界的な注目を集めている何よりの証なのであろう。
文・高橋康光
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