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メジャー速球ランキングに異変。チャップマンの牙城破る21歳新星の登場か

2018/04/21

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チャップマンを超える新星・ヒックスとは

 2018年シーズンが開幕して3週間が経過した。メジャーリーグ全球場に2015年に導入された高精度データ解析ツール「Statcast」において、これまでニューヨーク・ヤンキースのクローザーであるアロルディス・チャップマン投手の独壇場だった速球部門にある異変が起きている。
 
 「Statcast」速球部門の今季最高速度の上位9位にはチャップマンではない、見慣れない名前が並ぶ。
 
 ――ジョーダン・ヒックス。
 
 4月20日(日本時間21日)現在、今シーズンの最高速度の1~9位がヒックス、10位にようやくチャップマンの名前が出てくる。投球平均速度でも1位はヒックスのシンカー、2位はヒックスのツーシーム、3位がチャップマンのフォーシームとなっている。
 
 2010年にはギネス認定の世界最速105.1マイル(169.1キロ)を記録したチャップマン。2015年から3年間、「Statcast」の投球最高速度、投球平均速度の両部門でトップを守ってきた。2017年では、シーズンを通して最も速かった50球のうち44球がチャップマンが投げた球。年間最高速度は9月1日に投じた104.3マイル(167.9キロ)、フォーシームの平均速度は99.7マイル(160.5キロ)だった。
 
 そんなチャップマンを上回るヒックスとは何者なのか。よほどの野球ファンでも今季が始まるまで耳にしたことはなかった名前だろう。ヒックスは今季初めてメジャーリーグに昇格したセントルイス・カージナルスのリリーフ投手だ。
 
 テキサス州出身の21歳で、2015年に高卒ルーキーとしてドラフト3位でカージナルス入り。18年のスプリングトレーニングには招待選手として参加し、開幕直前にロースター入りを果たした。開幕後は主に中継ぎ投手としてここまで8試合に出場。メジャー全体で最も速い100~101マイルを連発し、9.1イニングを投げて無失点の好投を続けている。
 
 2016年はルーキーリーグとショート1A、2017年は1Aと1Aアドバンスに所属。ヒックスは2A、3Aを経験せず、いわゆる「2階層飛び級」でメジャーに昇格したシンデレラ・ボーイと言えるだろう。

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