Rソックス本拠地付近の通りが名称変更 人種差別撤廃が背景「全ての人々に開かれたものに」
2018/04/28
アメリカ合衆国のボストン市は、地元ボストン・レッドソックスの本拠地フェンウェイ・パークに面する先代のオーナーの名を冠した通りの名称を変更することを承認したと、26日付(日本時間27日)のドミニカ共和国紙「リスティン・ディアリオ」が報じている。
変更前は「人種差別的」だったオーナーの名前
フェンウェイ・パークを取り囲む通りのうち、西側の通りは現在「ヨーキー・ウェイ」と呼ばれているが、これは1933年から1976年までレッドソックスのオーナーを務めたトム・ヨーキー氏の名前が冠されたものである。今回の決定では、1977年から使用されてきたこの「ヨーキー・ウェイ」という名称を、過去の名称である「ジャージー・ストリート」に戻すということである。
球団は、今年2月にボストン市に対し、フェンウェイ・パークが全ての人々に開かれたものとなるようにという名目で、変更を申し入れていた。前述のヨーキー氏は、1980年に野球殿堂入りを果たすなど球界発展に貢献した一方、黒人選手を最後まで受け入れず、ジャッキー・ロビンソン氏がブルックリン・ドジャースに入団してから12年後の1959年にようやく門戸を開いたということで、人種差別的とも指摘されている。
チームの英雄の名を冠した通りも
ちなみに、「ヨーキー・ウェイ」から拡張されている「ヨーキー・ウェイ・エクスパンション」は、昨年6月、ドミニカ共和国出身で同チームのレジェンド、デビッド・オルティス氏の名前を冠した「デビッド・オルティス・ドライブ」という名称に変更されている。
今やすっかり国際色豊かになったメジャーリーグ。こうした部分にもMLBが人種差別撤廃に力を注いでいることがうかがえるのではないだろうか。