田中将大、データで振り返る今季4勝目 早めの勝負、抜群制球が成す“圧倒的支配力”
2018/04/29
Getty Images
好相性のエンゼルス戦で実力発揮
ニューヨーク・ヤンキースの田中将大投手が28日(日本時間29日)、敵地エンゼル・スタジアムで行われたロサンゼルス・エンゼルス戦に先発登板し今季4勝目を挙げた。
今季6戦目の登板となった田中。相手は、過去4登板で防御率1.63と相性の良いエンゼルス。初回を3者凡退と安定した立ち上がりを見せると、2回は3者連続三振の圧巻の投球。
3回、4回はともに走者を許したが、落ち着いて後続を打ち取って無失点。今季多くの失点を重ねているイニングである5回は、先頭のザック・コザート内野手にスライダーを捉えらてレフトスタンドへのソロ本塁打を許したが、その後は後続を断って3人で抑えた。
6回も無失点とした田中はここで交代。この日6回88球(ストライク59球)、被安打2、与四球2、奪三振9、失点1の好投で防御率を4.37とした。チームも11-1で大勝し8連勝として、田中は今季4勝目を挙げた。
ストライク率67%、3球で優位な状況作る
田中はこの日ストライク率67%と安定していた。アウト18個の内訳は、ゴロアウト6、フライアウト3、奪三振9。ゴロアウトに打ち取った球種は、速球とシンカーで2つずつ、スライダー、スプリットでそれぞれ1つだった。一方、フライアウトの決め球はいずれもスライダーで、奪三振の決め球はスライダーで5つ、スプリットで3つ、速球で取ったものは4回に強打者アルバート・プホルス内野手に対しての1つのみ。
また、初球ストライクは打者22人中13度。そして、各打者の初球から3球までに2ストライクと追い込んだシーンは7度あり、終始有利な状況での対戦に持ち込んで試合を支配していた。ちなみに、この7度という数字は、3球三振を含め3球目までに勝負が付いた打者を除く、11人に対してのものである。
前日に左足首を痛めたエンゼルスの大谷翔平投手との対戦は実現しなかったが、田中がエースとしてその力を見せつける試合となった。