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活躍に疑問の声上がるも開幕問題なし 田中将大&ヤンキース首脳陣は余裕?

オープン戦最終登板となった3月31日のツインズ戦で、田中将大は4回1/3を7安打3失点で敗戦投手。周囲を納得させるだけの内容は示せなかった。また1月に殿堂入りを果たしたペドロ・マルティネスも「田中は今も万全ではない」と今季の活躍に懐疑的な見方を示した。

2015/04/03

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Getty Images



ヤンキースは、田中を中5日で起用か?

 マルティネス氏はヤンキースの宿敵レッドソックスや、同じニューヨークを本拠地とするメッツのエースとして、長くライバル関係にあった通算219勝右腕。田中の右肘にクエスチョン・マークを付けた。

 実際、田中の球速は昨季に比べて上がってきていない。オープン戦最終戦のツインズ戦でも150㎞以上を計時する場面はなかった。

 マルティネス氏や米メディアは、オープン戦での内容を見て、そう指摘している。
 一方、田中やヤンキース首脳陣には余裕があるようにも映る。

 田中は楽天時代から、ギアチェンジの天才だった。特に24連勝で終えた13年の最終年は、走者を背負うごとに被打率を下げ、走者なし、得点圏、満塁とピンチになるたびにギアを上げ、被打率が低かった。
 当然、4月6日のブルージェイズとの開幕戦から、レギュラーシーズン仕様のギアへと一段階上げてくる。

 加えていえば、そこからフルスロットルで、とは陣営は考えていないようだ。「ピークを開幕からどんどんという気持ちではない。シーズンの中で徐々に上げていければ」と田中は話す。
 首脳陣も開幕戦には90球をメドとした球数制限を設け、その後もメジャーでエース級の投手には主流の中4日のローテーションではなく、中5日での登板が続くよう準備を整えている。
 右肘への不安が本当にぬぐい去られ、田中がフルスロットルとなるのは早くても5月以降だろう。そこまでは本人も、チームも、どこかに不安を抱えながらの試運転となる。そして、オープン戦での登板内容で右肘含めた健康状態を判断するのは、早計とも言える。

 逆にそこを乗り越えれば、田中の目論み通り結果で周囲を黙らせることも可能だ。キャンプ初日には右肘に質問が集中し「シーズンが進むにつれ、肘が切れる切れないよりも、僕が勝つ負けるにフォーカスしてもらえるよう頑張ります」と語った。周辺の雑音を封じる準備は、田中なりに整えたつもりだろう。

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