MLBドラフト会議、近年の指名上位選手の現在。巨額契約も昇格は狭き門、新人育成は長期計画がメジャー流
MLBのドラフト会議が6月4~6日(日本時間5~7日)に開催される。毎年、30球団で計1200選手以上が指名されるが、ドラフト上位選手がいきなりメジャーの舞台で活躍することはめったにない。近年のドラフト上位指名を受けた選手の現況はどのようになっているのか。
2018/05/27
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過去10年間での全体1位選手は…?
過去10年間で新人ドラフト全体1位の指名を受けた選手達の現在の所属先は以下の通りになる。
2017年:ロイス・ルイス (ミネソタ・ツインズ傘下1A)
2016年:ミッキー・モニアック(フィラデルフィア・フィリーズ傘下1Aアドバンスド)
2015年:ダンズビー・スワンソン(アトランタ・ブレーブス)
2014年:ブレイディ・エイケン(クリーブランド・インディアンズ傘下1A)
2013年:マーク・アペル(フィラデルフィア・フィリーズ傘下3A)
2012年:カルロス・コレア(ヒューストン・アストロズ)
2011年:ゲリット・コール(ヒューストン・アストロズ)
2010年:ブライス・ハーパー(ワシントン・ナショナルズ)
2009年:スティーブン・ストラスバーグ(ワシントン・ナショナルズ)
2008年:ティム・ベックマン(ボルティモア・オリオールズ)
6年前の2012年以前の「ドラフト1位選手」は、現在のメジャーリーグを代表するスター選手の名前が並ぶ。しかし、それより最近になると5人中4人がいまだにマイナーリーガーである。このことからもメジャーリーグの選手層の厚さと競争の厳しさがうかがえる。
ちなみに2013年ドラフトでニューヨーク・ヤンキースから2巡目(全体66番目)で指名された加藤豪将選手はマイナー6年目の現在ヤンキース傘下2Aに所属している。日本人としては史上初めてMLBのドラフト上位で指名され、当時は日本の各メディアで大きな話題になった加藤だが、23歳という年齢からみても、これから1~2年がメジャー昇格への正念場になりそうだ。
文・角谷剛