イチロー、青木、田中ら開幕戦出場へ MLB開幕を迎える日本人選手は野手2人、投手3人【広尾晃の「ネタになる記録ばなし」】
ブログ「野球の記録で話したい」を運営中で『プロ野球解説者を解説する』(イーストプレス刊)の著者でもある広尾晃氏。当WEBサイトでは、MLBとNPBの記録をテーマに、週2回、野球ファンがいつもと違う視点で野球を楽しめるコラムを提供していく。今回は、MLB開幕を迎える5人の選手についてだ。それぞれのオープン戦の結果をまとめてみた。
2015/04/06
Getty Images
開幕に向けて順調な仕上がりを見せる野手陣
MLBもついに、半年にわたる長いペナントレースを開幕する。
毎年、MLBでは1試合だけをまず行って、翌日から残る28球団が開幕する。1つの試合に全米の注目を集め、盛り上がりを作ろうという心憎い演出だ。
今年のオープニングゲームはリグレー・フィールドのシカゴ・カブスとセントルイス・カージナルスだ。
今年のMLBのスプリングキャンプには、野手3人、投手8人の計11人の日本人が参加した。
その成績と、現時点でのステイタスを見ていこう。
まずは野手からだ。
昨年は、この顔ぶれに加えて、田中賢介、中島裕之がいた。
川﨑宗則は元気いっぱい、打撃も好調だったが、マイナー契約だったために残ることができなかった。しかし彼には必ずチャンスが巡ってくるだろう。
青木宣親は、ロイヤルズからジャイアンツに移籍。キャンプの初め頃は不振が続いたものの、3月21日から7試合連続安打。ブルース・ボーチー監督は、青木の「左翼1番」を明言した。
それでもライバルは多い、青木は短期間のうちに結果を出すことが求められる。
イチローは毎年と変わらずマイペースで調整を続けた。ベテランらしく、オープン戦の出場は少ない中で、順調に成績を残した。
イチローの過去10年のオープン戦の成績をまとめてみた。
2006年と2009年はWBCがあった関係でオープン戦の出場は少なかった。他の年は故障もなく出場している。
これは当たり前のことに見えて、驚異的なことだ。イチローはここ15年間、ほぼ完ぺきな体調でキャンプインし、故障することなくオープン戦を戦い、常に体調に気遣いながら開幕を迎えているのだ。
4番目の外野手という役どころだから、開幕スタメンは難しい。しかし役割はいくつもある、コールがあればいつでも100%の体調で、グラウンドに駆け出すことだろう。