「打者・大谷」進化と苦悩の5月15安打。“ゾーン”で見える外角攻略…終盤は課題鮮明に
2018/06/06
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内角への対応は引き続き〇 変化球を捉える技術の進歩も
4月は外角をほとんど安打に繋げることがなかった大谷に対し、相手はここぞとばかりに外角を投げ込んできたが、それをいとも簡単に攻略した適応能力はさすがの一言に尽きる。一方で、内角を苦にしたかと言えばそうではない。
15日(同16日)のヒューストン・アストロズ戦では剛腕の先発ゲリット・コール投手の内角低めにきた82.7マイル(約133キロ)のナックルカーブを右前安打にしているし、24日(同25日)のトロント・ブルージェイズ戦では、リリーフのデック・マグアイア投手の内いっぱいの93.6マイル(約151キロ)のフォーシームもセンターへの二塁打にするなど、4月に見せたような内角に対する強さも引き続き光った。
対応した球種も豊富で、4月の変化球を捉えた安打が6本だったのに対し、5月は10本とほぼ倍増。ナックルカーブ、チェンジアップ、スライダー、シンカーと各投手の決め球を攻略したのは今後の対戦に向けても大きな経験になり、相手にとっては苦手意識に繋がるダメージになったことだろう。
また、変化球にただ対応するだけではなく、10本中4本が長打になっている点も大谷の凄みを感じさせる。