田中、32日ぶり復帰登板で最速150キロも8勝目ならず ヤンキースは9回サヨナラ負け
2018/07/11
Getty Images
先制許すも味方の一発で逆転。しかし直後に同点弾浴びる
ニューヨーク・ヤンキースの田中将大投手が10日(日本時間11日)、敵地オリオールパーク・アット・カムデンヤーズで行われたボルティモア・オリオールズ戦に1カ月ぶりに先発登板し、5回途中3失点。今季8勝目はならなかった。
田中にとって、6月8日(同9日)の登板試合で走塁した際に両太もも裏を痛めて以来約1カ月ぶりの復帰登板は、気温33度の快晴の下で行われた。
田中は毎回走者を背負いながらも、要所は低めにコントロールした粘り強い投球で序盤3回まで投げ終える。
中盤4回、田中は難なく2アウトを取ったが、クリス・デービス内野手にスプリットを弾き返され右前安打、トレイ・マンシーニ外野手に対しては四球を与えて2死一、二塁のピンチ。ここで打席にジョーイ・リカード外野手を迎え、初球の83.3マイル(約134キロ)のスライダーをレフト線への先制2点タイムリー二塁打とされて、先に失点を許してしまった。
ヤンキースは、直後の攻撃でここまで完璧に封じ込まれていたオリオールズ先発のアンドリュー・キャシュナー投手をようやく捉える。1死からディーディー・グレゴリアス内野手の左前安打、アンドゥーハーの四球で一、二塁のチャンスを作ると、グレッグ・バード内野手がカウント2-2から96.2マイル(約155キロ)の速球を叩き、打球はライトへの第6号3ラン本塁打となって3-2と逆転に成功した。
味方打線の奮起応えたい田中だったが、5回の先頭のマチャドに対し、初球の89.2マイル(約144キロ)のカットボールを完璧に捉えられ、これが痛恨の同点ソロ本塁打。続くトランボを遊直に打ち取り、この時点で投球数は80球。ここでアーロン・ブーン監督がマウンドへ向かい、投手交代を告げた。
田中は約1カ月ぶりの復帰登板で4回1/3、80球(ストライク53球)を投げて被安打6、与四球2、奪三振5、失点3の成績で、防御率は4.68。今季8勝目はならなかった。
ヤンキースは7回、1死二、三塁のチャンスでバードが犠飛を打って勝ち越すと、さらに2死一、二塁からニール・ウォーカー内野手がタイムリー安打を放って、この回5-3と突き放しに成功。しかし、オリオールズもヤンキース3番手のチャド・グリーン投手を攻め立て、1死一塁からマチャドがこの日2本目となる第23号2ラン本塁打を放ちすかさず5-5の同点に追いついた。
試合はこのまま9回に入り、ヤンキースは5番手のデリン・ベタンセス投手がマウンドに登った。ベタンセスは、先頭のケイレブ・ジョセフ捕手に死球を与えると、1死後にジョーズに二塁打を許して二、三塁とサヨナラのピンチを背負う。ここでマチャドを四球で歩かせて満塁策を取り、トランボを三振に打ち取り2死満塁。そして、ジョナサン・スコープ内野手との勝負を選んだが、カウント1-1からの3球目、97.8マイル(約157キロ)の速球を弾き返され、打球は右前へ抜けるサヨナラタイムリー安打となった。
ヤンキースは5-6で接戦を落とし、この4連戦のカード1勝2敗で最終戦を迎えることになった。そして、この日アメリカン・リーグ東地区首位のボストン・レッドソックスが勝利したため、2位ヤンキースとのゲーム差が3.5に開いた。