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田中将大「言い訳できない」5回の初球同点弾 1試合あたり1.21本の“一発病”克服必要

2018/07/11

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味方が逆転した直後の痛恨被弾にガックリ

 ニューヨーク・ヤンキースの田中将大投手が10日(日本時間11日)、敵地オリオールパーク・アット・カムデンヤーズで行われたボルティモア・オリオールズ戦に1カ月ぶりに先発登板し、5回途中3失点で今季8勝目はならなかった。
 
 田中にとって、6月8日(同9日)の登板試合で走塁した際に両太もも裏を痛めて以来約1カ月ぶりの復帰登板となったが、田中は序盤3回まで無失点と力投する。
 
 しかし中盤4回、2死からクリス・デービス内野手にスプリットを右前安打とされると、トレイ・マンシーニ外野手に対しては四球を与えて一、二塁のピンチ。ここでジョーイ・リカード外野手にスライダーを弾き返され、レフト線への先制2点タイムリー二塁打を許してしまう。
 
 一方、ヤンキース打線は、直後の攻撃でここまで完璧に封じ込まれていたオリオールズ先発のアンドリュー・キャシュナー投手に対して、1死からディーディー・グレゴリアス内野手の左前安打、ミゲル・アンドゥーハー内野手の四球で一、二塁のチャンスを作ると、グレッグ・バード内野手が96.2マイル(約155キロ)の速球を叩き、これが第6号逆転3ラン本塁打となって3-2とした。
 
 味方打線の奮起応えたい田中だったが、5回の先頭のマニー・マチャド内野手に対し、初球の89.2マイル(約144キロ)のカットボールを完璧に捉えられ、これが痛恨の同点ソロ本塁打。続くトランボを遊直に打ち取り、投球数が80に達したところで交代を告げられた。
 
 田中は約1カ月ぶりの復帰登板で4回1/3、80球(ストライク53球)を投げて被安打6、与四球2、奪三振5、失点3の成績。防御率は4.68となり、今季8勝目はならなかった。
 
 試合は5-5の同点で迎えた9回、ヤンキースは5番手のデリン・ベタンセス投手を送り込んだが、ベタンセスは2死満塁のピンチを背負ってジョナサン・スコープ内野手に右前へのサヨナラタイムリー安打を浴び、5-6と1点を争う接戦を落とした。
 
 この日アメリカン・リーグ東地区首位のボストン・レッドソックスが勝利したため、2位ヤンキースとのゲーム差は3.5に開いた。
 
 米公式サイト『MLB.com』によると、田中は試合後「4回までは不運があったかもしれない。でも、自分が最も失望したのは5回のマチャドに対する初球(本塁打)。これに関しては言い訳できない」とここからという時の同点本塁打を悔しがった。
 
 田中は昨季は30試合に先発登板し35本の本塁打を打たれ、その割合は1試合あたり約1.17本だったが、今季は14試合の先発登板ですでに17本。1試合あたり1.21本の割合で一発を浴びている。これは自身ワーストのペースだ。この日は5回の同点弾の1本だったが、2回にはチェレンジによって二塁打に判定が覆ったもののあわや本塁打というギリギリの打球もあった。
 
 約1カ月ぶりの復帰登板は悔しい内容となったが、速球、変化球ともに低めのコースを丁寧に突きストライクを取るシーンも数多く見られた。地区制覇へ向けた仕切り直しのシーズン後半へ、田中のさらなる活躍が期待される。



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