元NFL選手も出場のマイナー2Aオールスター戦、バッティング・コンテストで決着。史上初の試みの思惑
2018/07/13
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米マイナーリーグ2Aイースタン・リーグのオールスター戦が11日(日本時間12日)、ニュージャージー州トレトン市で開催された。マイナー全体としては「MLBフューチャーズゲーム」が存在するが、個別リーグもオールスター戦を行っている。イースタン・リーグの12チームが東西のディビジョンに分かれ、選抜チームが対戦した。
出場選手には元プロアメリカンフットボール選手のティム・ティーボウ外野手(ニューヨーク・メッツ傘下)が名を連ねたこともあり、人気は上々。ティーボウのメンバー入りが発表された6月29日は20ドル(約2200円)だった入場料は、発表翌日には115ドル(約1万2650円)に跳ね上がり、最終的には149ドル(約1万6390円)に達して売り切れた。収容人数約6千人を大幅に超える8千人のファンが来場し、スタンドは超満員に膨れ上がった。
試合は9回終了時点で4-4の同点。ここで史上初の試みが行われた。延長戦ではなく、バッティング・コンテストで勝敗を決したのだ。
ルールは、両チームからバッターを1人ずつ選出。監督もしくはコーチがピッチャーを務める。2分間の制限時間内であれば、球数は無制限。打球の飛距離によってポイントが加算され、本塁打は100ポイント、センター後方のバックスクリーンに届けば150ポイントなどとなっている。
西軍代表はピッツバーグ・パイレーツ傘下のウィル・クレイグで合計305ポイント。東軍はフィラデルフィア・フィリーズ傘下のザック・グリーンで合計265ポイント。この結果、2018年のオールスター戦は西軍が制した。
マイナーリーグでは今季、公式戦の延長イニングは無死2塁から開始するタイブレーク制を導入している。リーグ機構はファンサービスのための試合時間短縮を目的としているが、経済的理由が背景にあることは明らかだろう。延長戦に突入しても入場者は増えず、人件費や施設使用料などの費用は逆に増えるからだ。
バッティング・コンテストによる試合決着は、オールスター戦ならではの特別ルールではあるが、タイブレーク制よりさらに終了時間が予測しやすくなる。メジャーリーグのオールスター戦などにも採用される可能性もあるかもしれない。
文・角谷剛