MLBオールスターゲームに見た本塁打の魅力、30年に一度の“レア感”が生み出す熱狂の雰囲気【小宮山悟の眼】
MLBのオールスターゲームは17日(日本時間18日)、ワシントン・ナショナルズの本拠地ナショナルズ・パークで開催された。前日のホームランダービーは地元ナショナルズのブライス・ハーパー外野手が制し、試合は両軍計10本塁打が生まれる空中戦で球場は熱狂に包まれた。
2018/07/28
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想像以上の盛り上がりを見せたホームランダービー
今年のオールスターゲームは、ワシントン・ナショナルズの本拠地ナショナルズ・パークで開催された。前夜祭のホームランダービー、当日の試合と2日間にわたってホームランの良さを感じたオールスターゲームだった。
まずMLBのオールスターゲームは、開催地の地元が球宴を盛り上げようという雰囲気が感じられる。「ミッドサマー・クラシック(真夏の祭典)」とも呼ばれる一晩限りのイベントの開催地となるのは30年に一度。そのレアな状況が地元ファンを高ぶらせるのだろう。ある年齢になると「もう2度と見られないかもしれない」と思う人もいるだろうし、開催地となる球団も開幕から準備を進めている。
昨年の開催地のマイアミはアメリカンフットボールの人気が高い印象だった。今年のワシントンはより野球好きな人が街の雰囲気をつくっている印象を受けた。ナショナルズ・パークは新しいスタジアムでありながら、昔ながらの雰囲気を残しており、いい雰囲気でのオールスターゲームだった。
前夜祭のホームランダービーは、地元ナショナルズの主砲ブライス・ハーパーが優勝。残り1分から追い上げての劇的な勝利だった。本拠地球団の選手がホームランダービーを制し、観客の盛り上がりは半端じゃなかった。翌日オールスターゲームの盛り上がりが不安になるほどだったが、杞憂だった。
序盤は静かな立ち上がりだったが、中盤以降は豪快な打ち合いになった。試合が終わってみれば、ホームランダービーに負けない面白い試合だった。