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今季はカーショウに注目! 主力も開幕から全開、例年と違うMLB【元ドジャーススカウト、小島圭市の禅根夢標】

読売ジャイアンツなどでプレーし、その後ロサンゼルス・ドジャースの日本担当スカウトとして当時、黒田博樹投手や齋藤隆投手の入団に携わった小島圭市氏の連載。小島氏は現在、スポーツ環境の向上から青少年の育成に積極的に関わっています。この連載では、普段ジュニア育成についての話題が多いですが、今回は「MLBの今季の注目点」がテーマです。

2015/04/15

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いつもと違うMLBのスタート

 MLB全体の話をしましょう。開幕シリーズの3、4試合を見ていると、「エース」や「4番」など主力の選手たちが、例年よりも、良いスタートを切っているという点が特徴として出ていました。例年、MLBの主力選手たちはスロースターターの傾向にあるのですが、エース級や主力打者級もみな、アクセルを踏んでいるような状態のパフォーマンスを見せており、この4、5年の中では、少し違うシーズンの入り方をしている印象を受けています。

 ドジャースのエイドリアン・ゴンザレス選手が史上初めてとなる開幕から3試合連続5本塁打を打ちました。彼はもともと4月の成績がいいほうではありませんでした。終わってみれば、3割を打つ選手なのでスロースターターでしたが、彼も素晴らしいスタートを切っています。

 この傾向がどういう意味を持つのかは、シーズンが終わってからわかることですが、私が受けている印象だと「今年も始まりましたね」ではなく、「いつもと全然違うMLBのスタート」と見ています。

 また2、3年前、20歳前後~20歳前半の投手に、良い中継ぎの投手が出てきたという印象があったのですが、その選手たちが経験を重ねて、今季は開幕投手に抜擢されました。昨年のワールドシリーズでも登板した、ヨダーノ・ベンチュラ(ロイヤルズ)とフリオ・テヘラン(ブレーブス)は、開幕戦勝利を挙げています。その部分をみれば、世代交代が始まっているのかなとも感じます。

 MLBは本当にプレーがハードです。オープン戦時とは全然違います。これが7月のオールスター明けから、再度、加速していきます。8、9、10月とエンジンの回転数が上がっていくのです。ですから、4月の時点から、エースが勝って、4番や主力が打っているチームが、果たしてシーズンを終えてどうなっているのか。ずっと調子がいいということはなく、落ちる時が来るはずですから、シーズンを通して注目して見ていこうと思います。

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小島圭市 (2)

元ロサンゼルス・ドジャース 日本担当スカウト
小島圭市(こじま・けいいち)

1968年7月1日、神奈川県生まれ。東海大高輪台を卒業後の86年、ドラフト外で巨人に入団。 92年にプロ初勝利を挙げるなど、3勝をマークした。その後は故障に泣かされ、94年のオフに 巨人から戦力外通告。巨人在籍中の怪我の影響で1年浪人のあと、96年テキサス・レンジャーズとマイナー契約。1年間、マイナーリーグで活躍した。翌年に日本球界に復帰し中日ドラゴンズでプレー。その後は、台湾の興農ブルズなどで活躍し、現役を引退した。01年日本担当スカウトに就任。石井一久、黒田博樹(ヤンキース)、斎藤隆(楽天)の獲得に尽力。三人が活躍したことから、スカウトとしての腕前を評価された。2013年にスカウトを退職。現在はジュニア育成のため、全国の小・中学生の指導者へ向けた講演会活動や少年野球教室を展開している。http://kojimaallstars.net/

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