リーグ最強の1番打者に?打率4割超、絶好調の青木宣親【広尾晃の「ネタになる記録ばなし」】
ブログ「野球の記録で話したい」を運営中で『プロ野球解説者を解説する』(イーストプレス刊)の著者でもある広尾晃氏。当WEBサイトでは、MLBとNPBの記録をテーマに、週2回、野球ファンがいつもと違う視点で野球を楽しめるコラムを提供していく。今回は、開幕から絶好調のサンフランシスコ・ジャイアンツの青木宣親についてだ。開幕から全打席の結果をまとめてみた。
2015/04/15
Getty Images
打撃好調な時期から足を使う意識を
今日時点で、青木はナショナルリーグの打率4位(1位はドジャース、エイドリアン・ゴンザレスの.556)。
1番打者に限ればリーグ1位だ。
表はナショナルリーグ、1番打者の打率ランキングである。20打数以上の選手を対象にし、赤字はリーグ最高。生還率は得点を出塁数で割った比率となっている。
青木は安打数で断トツ。打率だけでなく出塁数も1位。四球も1位タイ。
また、開幕から1度も盗塁を企図していなかったが、13日の試合で初盗塁。盗塁は自分の判断だけではできない。チームオーダーによっては走ることができないこともあるが、青木自身「今年は50盗塁を目指したい」と言っていただけにやや意外だ。
今、ナショナルリーグにはシーズン100盗塁を狙えそうな歴史的な韋駄天1番打者がいる。2年目のレッズ、ビリー・ハミルトンだ。早くも7盗塁とハイペースで走っている。
ハミルトンにはかなわないだろうが、青木も足を見せていく必要があるだろう。
青木の生還率は.222とよくない。中軸打者がタイムリーをあまり打っていないからだが、青木自身が盗塁を仕掛けて成功していけば、生還率は上がっていく。
ハミルトンの生還率が.700と抜群なのも、この選手が「次の塁を奪う」ことに長けていることが大きい。
現在、好調の青木。課題は連続試合安打が途切れてから、それでも安定感のあるパフォ
ーマンスを見せられるかだろう。
もともと好不調の波が大きい打者だ。昨年は4試合で13安打を打った期間があったと思
えば、5試合連続無安打もあった。
開幕からの好調の反動は、必ず来る。その不振の期間をいかに短く、最小にすることができるか。
そんなときでも、足は青木にとって、チームにとっても大きな武器となるはずだ。
ベースボールチャンネルのフェイスブックはこちら→
ベースボールチャンネルのツイッターはこちら→