田中、前半は粘投も後半崩れ7回4失点 自身5年連続2ケタ勝利は5度目の挑戦も叶わず
2018/08/28
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試合前には松井秀喜氏の日本殿堂入り祝うセレモニー
ニューヨーク・ヤンキースの田中将大投手が27日(日本時間28日)、本拠地ヤンキー・スタジアムでのシカゴ・ホワイトソックス戦に先発登板し、7回4失点で5年連続2ケタ勝利はまたも叶わなかった。
21日(同22日)のマイアミ・マーリンズ戦から中5日を置いてマウンドに登った田中。この8月は未勝利だが、この日の対戦相手は過去5試合で4勝負けなしと相性が良いホワイトソックスだ。チームが4連勝と好調な中で、5年連続2ケタ勝利とともに、チームの5連勝に貢献したいところ。
試合前には、かつてヤンキースの主砲として活躍した松井秀喜氏が日本野球殿堂入りを果たしたことを受けてのセレモニーが行われ、スタジアムは歓声とともに温かい雰囲気に包まれた。その中で、田中は初回に先頭のヨルマー・サンチェス内野手を86.9マイル(約140キロ)のスプリットで二ゴロに打ち取ると、続くティム・アンダーソン内野手もスプリットで空振り三振。そして、3番のアビザイル・ガルシア外野手もスプリットで空振り三振に仕留めて、難なく3者凡退。投球数14球で最高の立ち上がりを見せた。
2回は2死から6番のオマー・ナルバエズ捕手に91.2マイル(約147キロ)の速球をライトへの二塁打を打たれたが、続くヨアン・モンカダ内野手を最後はスプリットで3球三振に仕留め無失点。3回も俊足のアダム・エンゲル外野手に内野安打を許したものの、直後に三振と盗塁阻止で併殺を完成させ事なきを得た。
スコア0-0のまま試合は中盤に入り、打線が振るわない中で田中は我慢の投球が続く。4回は、先頭のアンダーソンに81.8マイル(約132キロ)のスライダーをライトへ運ばれ二塁打。続くガルシアにもサードへの内野安打を許して、田中は無死一、二塁のピンチを背負う。さらに4番の指名打者ダニエル・パルカには死球を与え満塁としたが、マット・デビッドソン内野手、ナルバエズを続けてスライダーで連続の空振り三振に仕留め2アウト。
そして、続くモンカダには88.5マイル(約142キロ)のスプリットをピッチャー返しとされたが、マウンドで打球が跳ね、二塁ベース付近で守っていたショートのグレイバー・トーレス内野手がこれをカバー。無死満塁のピンチを無失点で切り抜けることに成功し、田中はマウンドを降りる際に雄叫びを上げた。
ピンチを切り抜けたヤンキースは直後に打線が奮起。ホワイトソックス先発のカルロス・ロドン投手に対し、1死一塁からトーレスがセンターのバックスクリーンへ第20号2ラン本塁打を放って2点を先制した。新人のトーレスが第20号を打ったことで、ミゲル・アンドゥーハー内野手とともに、新人の2選手が1シーズンで20本以上の本塁打を放ったのはヤンキース史上初めてのこととなった。