マイナーリーグはPOが佳境、日系人有望選手が活躍中 ヒウラ、タカハシの直接対決に注目
2018/09/11
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ヒウラは球団の有望ランク1位、タカハシも1年通じて6勝と活躍
全米各地でマイナーリーグのプレーオフが佳境を迎えつつある。ルーキーリーグから3Aまでの全階層にわたって計18のリーグが準決勝シリーズを終え、多くは11日(日本時間12日)から決勝シリーズに突入する。
そのうちの一つ、2Aサザン・リーグのプレーオフで2人の日系人有望株選手が活躍を見せている。
ミルウォーキー・ブリュワーズ傘下2Aビロクシ・シャッカーズは、レギュラーシーズンを2Aササンリーグ南地区1位で通過。プレーオフ準決勝シリーズも同地区2位のペンサコラ・ブルーワフーズを3勝1敗で破り、決勝シリーズ進出を決めた。シャッカーズの4番打者、ケストン・ヒウラ内野手は第4戦でホームランと2塁打で6打点を挙げる大爆発を見せて、チームの勝利に貢献。シリーズ全4試合で安打を放ち、シリーズ成績は19打数6安打7打点と好調だ。
ヒウラはカリフォルニア出身の22歳。2017年度ドラフトで1位指名(全体9位)を受け、ブリュワーズに入団している。今季途中に1Aアドバンスから2Aに昇格して、計123試合に出場、打率.293、13本塁打、15盗塁の好成績を残している。
ヒウラはこの夏MLBフューチャーズ・ゲームにも選出され、10月から行われるアリゾナ秋季リーグにも出場が決定している。MLB公式サイトの有望株選手ランキングでも全体26位、ブリュワーズ内では1位だ。
2Aサザンリーグの別の準決勝シリーズではアリゾナ・ダイヤモンドバックス傘下ジャクソン・ジェネラルズのボー・タカハシ投手が活躍。ジェネラルズが決勝シリーズ進出を決めた準決勝シリーズ第5戦に先発し、5回1/3を投げて被安打3、失点2と好投し、勝ち投手になっている。
タカハシの本名はロドリゴ・ヒトシ・タカハシ。ブラジル出身の21歳だ。2014年に17歳でダイヤモンドバックスに入団し、既にマイナーリーグ歴は5年目。今季途中で1Aアドバンスから2Aに昇格して、1年を通じてレギュラーシーズン6勝6敗、防御率4.03の成績を残した。タカハシもヒウラ同様、10月から行われるアリゾナ秋季リーグにも出場が決定している。
ヒウラが所属するシャッカーズとタカハシが所属するジェネラルズが対戦する2Aサザンリーグのチャンピオンシップ・シリーズはテネシー州ジャクソンで11日(同12日)から行われる。
シリーズは5試合で先に3勝したチームがチャンピオンとなり、ヒウラとタカハシの直接対決が楽しみだ。レギュラーシーズンにおける両者の対戦成績は4打数1安打(2塁打)1打点で、さらに言えばこの2人はアリゾナ秋季リーグでも違うチームに所属しているので、そこでも対戦の可能性がある。
プレーオフに出場したその他の日本人及び日系人マイナーリーガーの成績は以下の通り。
牧田和久投手(サンディエゴ・パドレス傘下3Aエルパゾ・チワワズ)はプレーオフ準決勝シリーズの2戦目と3戦目にリリーフ登板し、両試合とも無失点と好投したが、チームは2勝3敗でシリーズ敗退が決定。
岩隈久志投手(シアトル・マリナーズ傘下1Aエバレット・アクアソックス)はプレーオフ準決勝ラウンドのシリーズ初戦に先発したが、2回4安打3失点、1奪三振、3四球で敗戦投手となった。チームは1勝2敗でシリーズ敗退が決定。
加藤豪将内野手(ニューヨーク・ヤンキース傘下2Aトレントン・サンダーズ)はプレーオフ準決勝シリーズで全試合に1番セコンドでフル出場し13打数3安打(1本塁打)。チームは3連敗でシリーズ敗退が決定。
エリック・パルディーニョ投手(トロント・ブルージェイズ傘下ルーキーリーグ、ブルーフィールド・ブルージェイズ)は準決勝シリーズ初戦に先発登板したが、1回を投げて6失点と結果を残せなかった。チームは初戦こそ逆転勝利を収めたが、その後2連敗でシリーズ敗退が決定。