大谷翔平選手をはじめとした日本人メジャーリーガーを中心にメジャーリーグ・日本プロ野球はもちろん、社会人・大学・高校野球まで幅広いカテゴリーの情報を、多角的な視点で発信する野球専門メディアです。世界的に注目されている情報を数多く発信しています。ベースボールチャンネル



Home » コラム » レイズ新人、プロ入り3カ月で放った存在感 マッケイに次ぐ二刀流起用に見る球団の育成術

レイズ新人、プロ入り3カ月で放った存在感 マッケイに次ぐ二刀流起用に見る球団の育成術

2018/09/14

text By

photo

Getty Images



 タンパベイ・レイズ傘下ハドソン・バレー・レネゲーズは1Aショート・リーグにあたるニューヨーク・ペン・リーグのプレーオフに進出した。決勝シリーズは2連敗で優勝を逃したが、新人タナー・ドッドソンは投打二刀流の活躍を見せ、来季以降に大きな期待を抱かせる存在として浮かび上がってきた。
 
 準決勝シリーズ第1戦に2番手投手として登板したドッドソンは、2回1/3を投げ、1失点で勝ち投手となった。翌日の第2戦は、「1番・指名打者(DH)」でフル出場し、4打数1安打1盗塁1四球1得点の成績。レネゲーズは連勝し、決勝シリーズへ進出を決めた。
 
 決勝シリーズでも、ドッドソンは初戦に「1番・中堅」でフル出場し、3打数1安打(二塁打)1四球1得点だった。レネゲーズは初戦に敗れ、後がなくなった第2戦において、ドッドソンを3番手投手として起用。2回を投げ、1人の走者も許さない零封で3奪三振を挙げている。残念ながらレネゲーズはこの試合にも敗れ、シリーズは終了した。
 
 チームは敗れたが、ドッドソンはプレーオフ4試合にすべて出場した。投手として2試合、打者として2試合と均等に起用されただけでなく、どちらにおいても充分以上の結果を残した。
 
 ドッドソンは、カリフォルニア大バークレー校から2018年6月のドラフトでレイズから補完指名(全体71位)された。入団直後の6月中旬から9月初旬までの期間で行われる1Aショート・リーグに参戦。ドッドソンが二刀流選手としてフルシーズン出場に挑むのは来季以降になる。
 
 今季、ドッドソンのレギュラーシーズンにおける成績は以下の通り。
 
投手:9試合、25回、4失点、25奪三振、4四球、防御率1.44
打者:49試合、198打数54安打、2本塁打、19打点、打率.273、OPS.712
 
 レイズ傘下でドッドソンの1年先輩にあたるブレンダン・マッケイも1年目は1Aショート・リーグでプロデビューを果たした。2018年から本格的な二刀流選手としてフルシーズン出場への挑戦を始めている。
 
 先輩マッケイは今季2回の故障者入り(DL)入りを経験した。マッケイの2018年レギュラーシーズンの成績は以下の通り。
 
投手:19試合、78回1/3、21失点、103奪三振、14四球、防御率2.41
打者:56試合、192打数41安打、6本塁打、39打点、打率.221、OPS.727
 
 左腕のマッケイは先発投手、右腕のドッドソンはリリーフ投手として登板する。マッケイは打者の場合、DHか一塁、ドッドソンはDHか中堅となる。2人がチーム内で担う役割はやや異なるものの、二刀流選手を育成するレイズの新たな試みは着々と実績を上げている。
 
 
角谷剛



error: Content is protected !!