「キャリア最悪の年」。岐路に立つメッツ・レイエス、稀代のスピードスターが明かした心境
2018/09/20
Getty Images
ニューヨーク・メッツのホセ・レイエス内野手はメジャー16年目を迎え、キャリアの岐路に立たされている。3度の盗塁王獲得、通算517盗塁という記録を持つ稀代のスピードスターが17日(日本時間18日)、スペイン語圏向け米メディア『ESPNデポルテス』のインタビューに応じ、現在の心境を明かした。
今年で35歳になったレイエス。今季成績は、メッツが151試合を消化した18日(同19日)時点で、103試合に出場、214打席に立ち、打率.196、5盗塁となっている。本人が「キャリアで最悪の年だ」と自身が言うように非常に寂しい成績だ。
こうした状況に対し、レイエスは「確かにひどい年だが、前向きな気持ちであり続けることや、日々ハードにトレーニングを行うといったことが妨げられることはない。それでも最悪のシーズンであるのは現実であり、誠実に受け止めている」と述べる。
そして、ささやかれる引退の噂については「15年もメジャーでプレーしていれば、その時はやって来るものだ。そんなに長くメジャーでプレーし、レギュラーであり続ける人間はほとんどいない。チーム内で果たすべき役割というのは分かっていたし、それを受け入れた。自分のキャリアをスタートさせたメッツでプレーできるのは誇らしいことなんだ」とコメントする。
さらに「我々は永遠の存在ではないし、15年もメジャーでプレーすれば引退を考え始めるのも当然だ。でも、いま自分のコンディションは100%なんだ。シーズン後に家族と相談するであろうし、自分の心に(引退が)よぎるかもしれない。それでも私の身体は私に”イエス”と言うのだ。だからプレーを続けられるよ」と述べている。
インタビューからは、引退は意識しているが、状態はよく、まだプレーしたいという意志が伝わってくる。松井稼頭央外野手(埼玉西武ライオンズ)のメッツ時代のチームメイトとして、若き日のレイエスのスピードに驚いたファンも多いだろう。まだまだ彼のプレーを見たいファンのためにも、もう一花咲かせてもらいたいところだ。
高橋康光