来季ブレイク予感の若手有望株が出場 MLBアリゾナ秋季リーグが開幕
2018/10/11
Getty Images
MLBアリゾナ秋季リーグが9日(日本時間10日)、アリゾナ州フェニックス市で開幕した。過去に数多くの名選手を輩出した同リーグでは、今年も来季以降メジャーでの活躍が見込まれる選手たちがプレーしている。
同リーグは、メジャー各球団が傘下マイナー組織から有望株選手をそれぞれ6人ずつ選抜し、5球団で1チームを編成。6チームでリーグを戦う。期間は10月9日の開幕戦から11月17日のチャンピオンシップ・ゲームまで6週間に渡る。試合はメジャー春季キャンプで使用される球団施設で行われる。
開幕戦において、今季最も注目を集める3選手がそれぞれ順調なスタートを切った。
ブラディミール・ゲレーロJr.内野手(トロント・ブルージェイズ傘下)はサプライズ・サグアロスの「3番・三塁」で先発出場。二塁打2本を含む5打数3安打3打点を挙げた。
フォレスト・ウィットリー投手(ヒューストン・アストロズ傘下)はスコッツデール・スコーピオンズの先発投手として登板し、先頭打者から圧巻の7者連続三振を奪った。3回1/3を1安打2失点8奪三振でマウンドを降りた。
ケストン・ヒウラ内野手(ミルウォーキー・ブリュワーズ傘下)はピオリア・ジャベリナスの「2番・二塁」で先発出場し、3打数1安打3打点1盗塁だった。
アリゾナ秋季リーグは、若い有望株選手に経験を積ませるための養成が目的で、チームの勝敗はほとんど問題にならない。選手達はそれぞれが所属する球団のユニホームを着用するため、見た目からしてもチームの統一感は乏しい。またメジャーのポストシーズンと同時期に行われるので、一般からの注目度は低く、スタンドは空席が目立つ。
しかし、このリーグで活躍した選手が来季ブレイクし、メジャーを騒がせる存在になる可能性は非常に高い。今季ナショナル・リーグ新人王の最有力候補、アトランタ・ブレーブスのロナルド・アクーニャJr.外野手は昨年このリーグで大活躍し、MVPを獲得している。2016年のMVPはニューヨーク・ヤンキースのグレイバー・トーレス内野手。今季アメリカン・リーグ新人王争いで、ロサンゼルス・エンゼルスの大谷翔平投手のライバルと目されている。
ゲレーロJr.、ウィットリー、ヒウラの3人はもちろんだが、他にも新たなスター選手が今季のアリゾナ秋季リーグから出てくることを期待したい。
角谷剛