Rソックス、守護神キンブレルが絶不調 短期決戦には“致命傷”も…指揮官は信頼「私たちには彼しかいない」
2018/10/19
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ボストン・レッドソックスの守護神クレイグ・キンブレル投手が不振にあえいでいる。今季ポストシーズン4試合に登板し、防御率8.44と苦しむクローザー。だが、指揮官は「彼しかいない」と信頼を寄せている。公式サイト『MLB.com』が18日(日本時間19日)に伝えた。
キンブレルは、今季63試合に登板して5勝1敗42セーブ、防御率2.74と優秀な数字を残した。セーブ失敗数はわずか「5」で、成功率は89.3%と抜群の安定感を誇った。5月5日(日本時間6日)にはメジャー史上最速となる29歳11カ月で通算300セーブを達成するなど、名実ともに「現役最強クローザー」である。
しかし、オールスターゲーム後の後半戦成績は、防御率4.57とやや不安を残す内容だった。前半戦には防御率1.77と驚異的な数字を残した調子はシーズン終盤に入っても取り戻せないまま、ポストシーズンに入ってしまった。
10月5日(同6日)のニューヨーク・ヤンキースとの地区シリーズ初戦ではセーブを挙げたものの、1回1/3投げて1失点。9日(同10日)の第4戦では3点リードの9回裏に登板し、2失点を喫した。最後は何とかリードを守り切ってセーブを挙げたが、2四球を与えるなど、非常に不安定な内容だった。
ヒューストン・アストロズとのリーグ優勝決定シリーズに入っても調子は上がらず。14日(同15日)の第2戦は9回に登板すると、1回を投げて1失点。さらに17日(同18日)は8回から登板し、2回を投げて1失点。2点リードの9回の裏には、2死満塁とサヨナラのピンチを招いたが、レフトのアンドリュー・ベニンテンディ外野手がダイビングキャッチに助けられ、なんとか試合を終わらせた。
ポストシーズンはここまで5回1/3を投げて5失点、防御率8.44と絶不調の守護神。だが、『MLB.com』によると、コーラ監督はキンブレルについて「私たちには彼しかいない」とし、今後も抑え投手として起用することを強調した。また、長いシーズンのどこかで不振に見舞われることは想定内であり、数試合結果が出ないことでキンブレルへの信頼が揺らぐことはないと語っている。
キンブレル本人は粘り強く起用する指揮官に対し、「監督が私をクローザーとして選び続けてくれることに感謝したい」とコメント。さらに頼もしい守備のレッドソックス野手陣への信頼も示した。
クローザーの失点は「致命傷」となる短期決戦。キンブレルは本来の姿を取り戻し、チームをワールドシリーズ制覇に導けるか。経験豊富な守護神にかかる期待は大きい。