金満球団に球界トップの頭脳注入で変化 ドジャースを支える『格安』リリーフ陣
スター選手をかき集めて、チームの総合力は格段に上がったドジャース。2年連続地区優勝を飾りプレーオフに進出したが、GMは解任された。そして今季編成部門のトップに就いたのが、レイズを強豪チームに変えたアンドリュー・フリードマン。彼は明らかに前任者とは違うアプローチで、ドジャースの強化に取り組んでいる。
2015/04/29
Getty Images
リーズナブルな選手が支えるブルペン陣
現在、クローザーのジャンセン(昨年44セーブ)と、セットアッパーのリーグ(通算74セーブ)が故障しており、台所事情としては非常に苦しい。しかし、4月26日現在のドジャースの救援防御率は2.68でリーグ3位と大健闘。ブルペンを支えるのは、ハウエル、ロドリゲス、ガルシア、バエズ、ニカシオなど。
彼らは、お世辞にも一流のセットアッパーとは言えない。中には他球団で使い物にならず、『欠陥品』の烙印を押された者もいる。一番高い年俸のハウエルでさえ、550万ドル。ロドリゲス、バエズ、ガルシアに至ってはメジャー最低年俸(50万ドル前後)である。
ちなみに昨年のドジャースは、ブルペンに3000万ドル以上もの補強費をつぎ込んだものの、その多くは無駄に終わったことも付け加えておこう。
FOXスポーツの記者、デーブ・キャメロンは今季のドジャースブルペンについて、こう表現している。
The Dodgers’ financial resources give them huge advantages, but this was a bullpen built in the style of the A’s and Rays, and the early returns have been amazing.
ドジャースの資金力は圧倒的で、それが何よりものアドバンテージになっている。しかし、今年のドジャースのリリーフ投手たちは、まるで(資金力が乏しい)アスレチックスやレイズのようだ。そしてさらに信じられないのは、彼らが抜群の結果を出している点だ。
昨年末、同地区のライバルであるパドレスが積極補強を展開し、オフシーズン最も注目されたチームとなった。マット・ケンプ、ウィル・マイヤーズ、アップトン兄弟、そしてジェームズ・シールズ……。脇目を振らずスター選手をかき集める姿勢は、まるで数年前のドジャースを見ているかのようだ。
しかしながら、ドジャースの絶対的優位は変わらない。
なぜならば、メジャートップクラスのお金持ちの球団に、メジャートップクラスの『頭脳集団』が加わったからである。『鬼に金棒』とは、まさにこの事だろう。
1988年以来の世界一も、そろそろ現実味を帯びてきた。
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