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J.D.マルティネス、MVP最終候補落選に広がる疑問 通算521発のレジェンド「野球というゲームに泥を塗る」

2018/11/07

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 全米野球記者協会(BBWAA)は5日(日本時間6日)にMVP、新人王など各賞のノミネート選手を発表した。大谷翔平投手(ロサンゼルス・エンゼルス)がアメリカン・リーグの新人王候補に順当に選出される中、ボストン・レッドソックス優勝の立役者、J.D.マルティネス外野手がア・リーグMVP候補者にノミネートされなかったことが話題を呼んでいる。米メディア『ESPN』のスペイン語圏向け版『ESPNデポルテス』などが同日、報じている。
 
 MVP候補にノミネートされたのはムーキー・ベッツ外野手(レッドソックス)、マイク・トラウト外野手(エンゼルス)、ホセ・ラミレス内野手(クリーブランド・インディアンス)の3人だ。
 
 ノミネートされなかったマルティネスだが、打率.330(リーグ2位)、43本塁打(リーグ2位)、130打点(リーグ1位)とリーグ終盤まで三冠王誕生を予感させる圧巻のパフォーマンスを見せた。
 
 『ESPNデポルテス』のホルヘ・モレホン記者は、マルティネス落選に関し、次のように述べる。
 
 「おそらく、トラウトは最もパーフェクトな選手であり、彼の選手としてのクオリティーに疑問を持つ者はいない。だが、まずはMVPとは何を意味するかを考えねばならない。マルティネスの働き無しにレッドソックスは優勝できなかった。一方で、トラウトの活躍はエンゼルスに多くのことをもたらさなかった」
 
 また、通算521本塁打を放ち殿堂入りした往年のスラッガーで、自身も2度のMVP受賞経験を持つフランク・トーマス氏も「なぜ、相応しいものを得られないのか。マルティネスがノミネートされないのは野球というゲームに泥を塗ることだ。私は彼がベッツと共にMVPに値すると思っている」とツイートし、選考に疑問を投げかけている。
 
 ノミネートされた3選手も素晴らしい活躍を見せていたが、マルティネスがノミネートすらされなかったことに驚きを感じているファンは多いだろう。シーズン中からMVPの最有力候補の一人と目されていたマルティネスだが、残念ながらその夢は消えてしまった。それでも2018年シーズンがレッドソックスの歴史的快進撃の年として、そしてその象徴としてのマルティネスの大活躍はファンの心に記憶されることだろう。
 
 
高橋康光



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