アスレチックス1位指名のマーレイは大学アメフト界のスーパースター。“二刀流”の鍵はあの敏腕代理人
2018/12/06
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進路の鍵はスコット・ボラス氏
マーレイが以前の予定通りに野球を選ぶのか、あるいはアメフトと野球を両立するのか、さらにはアメフトのみを選ぶことも現実味を帯びてきた。
かつてMLBと NFLの両方で活躍した選手としてはディオン・サンダース氏とボー・ジャクソン氏が有名であるし、現役選手としてはニューヨーク・メッツ傘下2Aのティム・ティーボウも大学アメフト選手時代にハイズマン・トロフィーを受賞している。
マーレイがこうした偉大なマルチ・スポーツ・プレイヤーたちと肩を並べる存在になる可能性は高くなった。気になるのはアスレチックスと交わした契約であるが、マーレイの代理人はかの有名なスコット・ボラス氏だ。
ボラス氏は過去にアレックス・ロドリゲスや松坂大輔などの超巨額契約を次々と手掛け、現在もブライス・ハーパーと菊池雄星もクライアントに抱えるなど、ストーブリーグの鍵を握る人物だ。それだけではなく、ボラス氏とマーレイとの間には単なる代理人とクライアント以上の結びつきがある。
マーレイの叔父であるカルビン・マーレイ氏は元メジャーリーガーで、その現役時代の代理人はボラス氏が務めていた。さらにカルビン・マーレイ氏は現在ボラス・コーポレーションのスタッフの一員でもある。
ボラス氏はマーレイが8歳の頃から知っていると語っている。野球専門の代理人を看板に掲げるボラス氏が、野球とアメフトの両方で至宝とも呼べるマーレイをどのように導くのか。ストーブリーグの大きな話題となることは間違いない。
角谷剛