メジャー267発のナポリが現役引退 レッドソックスで上原と世界一を経験「本当に幸運だった」
2018/12/09
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エンゼルスでデビュー、18年間のプロ生活に幕
ロサンゼルス・エンゼルス、ボストン・レッドソックスなどで活躍した通算267本塁打を誇るスラッガー、マイク・ナポリ内野手が8日(日本時間9日)、現役引退を発表した。同日に米公式サイト『MLB.com』が伝えている。
2000年にエンゼルスから17巡目で指名されたナポリは、当初捕手として活躍。メジャーデビューとなった2006年にいきなり16本塁打を放つと、3年目の2008年から6年連続20本塁打を記録して一躍スター選手に登りつめた。
ポジションは2010年から一塁手と捕手を兼任し、2013年のレッドソックス移籍を機に一塁手に専念。そしてこの年に主砲の1人として23本塁打、自己最多となる92打点を記録してチームの6年ぶりの世界一に大きく貢献した。ワールドシリーズ第4戦では、クローザーの上原浩治投手との連携でけん制で試合を決めるという離れ業を成し遂げている。
しかし、翌年以降は本塁打が徐々に減少し、3年連続の10本台に。それでも、クリーブランド・インディアンスに移籍した2016年には自己最多となる34本塁打を放って息を吹き返し、アメリカン・リーグ優勝に貢献した。
2017年は、2011年~2年間在籍したテキサス・レンジャーズに復帰して124試合に出場。打率.193ながら29本塁打、66打点を記録した。だが、インディアンスの傘下マイナーに所属して迎えた今年4月、試合中に右膝半月板を損傷。手術を受けてシーズン絶望となり、シーズン終了後にフリーエージェント(FA)となっていた。メジャー通算成績(12年)は1392試合で打率.246、267本塁打、744打点。
ナポリは「家族とともに多くを考え、引退することを決めた。ハリウッド出身で小さなころから野球をすることを夢見ていたが、プロで18年間プレーできて本当に幸運だった」とコメント。さらに「エンゼルスでのキャリアの初めに偉大な人々の指導に恵まれた」と感謝しながら、「常にクラブハウスの雰囲気を明るく保つために努力した人間として記憶されることを願っている」と、その持ち前の明るい人柄を最後まで崩さなかった。