ドジャースが補強すべきはリアルミュート? 2年連続WS敗退から巻き返しのカギは強打の捕手
2019/01/09
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2019年に入ってもなお、マイアミ・マーリンズのJ.T.リアルミュート捕手のトレード話は大きな動きを見せていない。そんな中、公式サイト『MLB.com』は、ロサンゼルス・ドジャースがリアルミュートを獲得すべきとの記事を発表した。強打の捕手を補強して悲願の世界一となるだろうか。同球団の捕手事情も交えながら、来季への展望を見ていこう。
昨季のドジャースは、ヤズマニ・グランダル捕手が140試合に出場。打率.241、24本塁打、68打点に加え、出塁率.349をマークした。さらに、フレーミングの指標(ストライク・ボールの際どい投球を捕球技術によってどれだけストライクにできたかを示す)ではMLB1位を記録。チームの6年連続地区優勝、2年連続ワールドシリーズ進出に貢献した。
しかし、グランダルはフリーエージェント(FA)となり、ドジャースのクオリファイング・オファー(FAとなった選手に元の所属球団が優先的に単年での契約を持ちかけられるシステム)を拒否。他球団への流出が濃厚となっている。
常勝球団のドジャースは、2番手以降の捕手を正捕手に昇格させて、現状の戦力を活用する可能性は薄そうだ。2番手捕手のオースティン・バーンズ捕手は二塁手としての出場もあり、捕手では55試合出場。だが、正捕手としては物足りない能力であると判断されているようだ。カイル・ファーマー捕手も3試合に出場したが、昨年12月にトレードでシンシナティ・レッズへの移籍が決まっている。
傘下に抱える若手有望株の捕手では、16年ドラフト1位の23歳ウィル・スミス捕手、20歳の強打の捕手ケイバート・ルイス捕手も在籍するが、いずれもMLBの舞台で活躍するのは来季以降と見られている。
以上のようなチーム事情から、ドジャースはFAとなっていた他の捕手たちの獲得に動くとも見られたが、ここまで目立った動きはなし。その間に、FA市場では、ウィルソン・ラモス捕手がニューヨーク・メッツと、ジョナサン・ルクロイ捕手がロサンゼルス・エンゼルスと、そしてケビン・プラウェッキ捕手がクリーブランド・インディアンスと契約した。
リアルミュートは、チーム再建を進めるマーリンズに、自身を放出してほしいと2年連続で直訴。メッツのノア・シンダーガード投手、ヤンキースのミゲル・アンドゥーハ内野手が絡む三角トレードでの移籍が濃厚とも報じられたが、破談に終わっている。
ドジャースの今オフのトレードは、ヤシエル・プイーグ外野手、マット・ケンプ外野手、左腕のアレックス・ウッド投手、カイル・ファーマー捕手を放出するなど大胆な方針をとってきた。ここにきて、正捕手獲得のためにさらに大きなトレードが待っているかもしれない。