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ブレイク確実?2019年MLB新人王争いを盛り上げる2人の二世選手とは

2019/01/17

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 先ごろ、伝統あるアメリカの野球誌『ベースボール・アメリカ』が毎年発行する若手選手特集号『プロスペクト・ハンドブック』の2019年度版の表紙が発表された。今年のカバーを飾るのはフェルナンド・タティスJr.内野手(サンディエゴ・パドレス)だ。
 
 数多くの有望選手の中から表紙に選ばれるだけでも栄誉あることだが、直近の表紙の顔ぶれを見ると同誌の眼の確かさがわかる。ブライス・ハーパー(フリーエージェント中/2011年版)、マイク・トラウト(ロサンゼルス・エンゼルス/2012年版)、クリス・ブライアント(シカゴ・カブス/2015年版)、コーリー・シーガー(ロサンゼルス・ドジャース/2016年版)といった同誌の表紙を飾ってきたプレーヤーたちは見事に新人王に輝き、スタープレーヤーの仲間入りを果たしている。
 
 では、スターへの約束手形を半ば手に入れたと言っても大げさではない、タティスJr.とはどのようなプレーヤーなのか。タティスJr.は1999年ドミニカ共和国生まれの20歳。父親のフェルナンド・タティス氏はMLBで通算11シーズンプレーしており、949試合に出場し、807安打、113本塁打を放っている。
 
 2015年にシカゴ・ホワイトソックスに入団したが、翌年トレードでパドレスに移籍。190cm、83kgと体格に恵まれ、走攻守にバランスの取れた大型遊撃手であり、昨季は2Aサンアントニオ・ミッションズでプレー。88試合に出場、打率.286、16本塁打、16盗塁という記録を残した。有望マイナーリーガーによるオールスターゲーム、フューチャーズゲームのメンバーにも選出されており、現在はドミニカ共和国のウインターリーグに参戦中で、父親のタティス氏が指揮をとるエストレージャス・オリエンターレスでプレー中だ。
 
 さて、ナショナルリーグにタティスJr.がいるなら、アメリカンリーグにはブラディミール・ゲレーロJr.内野手(トロント・ブルージェイズ)がいる。ゲレーロJr.は昨年の『プロスペクト・ハンドブック』の表紙を飾った19歳の強打の三塁手だ。こちらも二世選手で、父親のブラディミール・ゲレーロ氏は、昨年アメリカ野球殿堂入りを果たした伝説的プレーヤーだ。
 
 昨シーズン中のメジャー昇格も噂されたゲレーロJr.だったが、結局フルシーズンをマイナーで過ごした。4カテゴリーで計95試合に出場し、打率.381、20本塁打、78打点と目覚ましい活躍を見せ、『ベースボール・アメリカ』誌はゲレーロJr.をマイナリーガーMVPに選出している。
 
 ちなみに昨年の『ベースボール・アメリカ』のプロスペクトランキングでは、ゲレーロJr.が3位、タティスJr.が9位となっていた。そして、1位のロナルド・アクーニャ外野手(アトランタ・ブレーブス)、2位の大谷翔平選手(ロサンゼルス・エンゼルス)はそれぞれ新人王を獲得している。間もなく発表されるであろう今季のランキングにも要注目だ。
 
 タティスJr.とゲレーロJr.、ともに1999年生まれでドミニカ共和国にルーツを持ち、同名の父親は元メジャーリーガーという二世選手。そしてスターへの登竜門、『プロスペクト・ハンドブック』の表紙となっている逸材。何かと共通項の多い境遇を持つこの2選手が、今季の新人王争いを引っ張り、ハーパー、トラウトといったスーパースターの系譜に連なって行くことになるのだろうか。



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