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マリナーズ時代から共にする通訳「どんな形でもイチローを支えていく」

異国で活躍する選手を支える存在として欠かせないのが通訳。イチローを公私にわたってサポートするアレン・ターナーもその一人だ。打撃投手からブルペン捕手までこなす彼はチームの選手たちからも一目おかれている。

2015/05/09

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通訳として幸せな瞬間とは?

 通訳としてマリナーズに雇われたターナーだが、仕事はそれだけにとどまらない。当時のメジャーリーグには通訳がグラウンドに出るのを禁止するルールがあったため、マリナーズは高校野球の経験があるターナーをブルペン捕手も任せることで、そのルールを突破、通訳に加え練習時の選手たちのヘルプもターナーの仕事となった。当時を振り返ってターナーは「キャッチボールの相手からバッティング練習でのピッチャーまで、グラウンドで選手たちが僕に求めることは何でもやったよ」と語っている。

 その人柄に加え堪能な日本語を武器に、メディアに囲まれる機会の多いイチローの通訳という大役を長年こなしてきたターナー。「イチローの言おうとしていることを理解することが最も大切」と語る彼が通訳として幸せを感じる瞬間はどんな時なのだろうか?

Sometimes, jokes get lost in translation. Sometimes, they work. Turner’s favorite memories have occurred when the Japanese press laughed at Suzuki’s words and the American media did the same once Turner had effectively translated the humor.
しばしばジョークは翻訳の過程で失われてしまう。そしてそのジョークは大きな役割を果たす。ターナーのお気に入りの思い出は、日本のメディアがイチローの言葉に笑い、そしてターナーが効果的にユーモアを翻訳したことでアメリカのメディアが同じ反応をしてくれた時であるという。

 イチローが様々な形でインタビュー中に挟むジョークをうまく現地のメディアに伝えるのがターナーの仕事の困難なところであり、達成感を感じる瞬間だという。

 2012年、イチローが長年プレーしたマリナーズからヤンキースにトレードされた時にはイチローに乞われ、妻と4人の子どもと共にニューヨークへと仕事の場を移したターナー。今オフのイチローのマーリンズ移籍の際にも、家族こそニューヨークに残ったものの同じようにイチローとマーリンズへと移っている。レジェンドの通訳を長年務め上げ、様々な形でチームに貢献する彼に単なる通訳という以上の存在として一目置く選手も多い。マリナーズ、そして今季からはマーリンズでイチローとプレーしてきた一塁手のマイケル・モースはターナーについて記事中で以下のように語っている。

“He’s a jack of all trades,” Morse said. “He can do everything. He helps out during the game, he can throw BP to the pitchers. During BP he’s got his glove on, he’s taking throws from second base, first base, you name it. He brings a lot to a team, not just being an interpreter. He definitely is like an extra guy whenever coach needs him.”
「彼は何でも屋だ」とモースは言う。「彼はすべてのことができる。試合の間ずっと役に立ってくれている、バッティング練習で投げることだってできるんだ。打撃練習の間、彼はグラブをはめ、セカンドからファーストなどどんな送球も受けてくれる。彼は通訳としてだけでなくチームに多くのものをもたらしてくれている。コーチが彼を必要とするときには絶対に、臨時でもその役割をこなしてくれるんだ。

自分のできる方法でイチローを助けたい

 リーグ最年長とはとても思えない活躍を続けるイチローもすでに41歳、そのキャリアが徐々に終わりに近づいていることは間違いない。01年以来イチローの通訳を務め続けてきたターナーにとっても、、今の形でイチローの通訳を務めるのは残り数年だろう。記事の最後では「イチローが引退したらどうするのか?」という質問に対して、ターナーは以下のように答えている。

“I’ve always told him, ‘I’m where you go. It doesn’t matter for me,'” Turner said. “Whatever I can do to stay in touch with him and continue to help him in any way I can, that’s something I would definitely love to do in the future. Of course, my father’s golf business I’ll definitely help out with that. I definitely want to keep in touch and be able to help him with whatever he does.”
「イチローにはいつも言っているが、僕は彼の行くところにいる。(イチローがMLBの選手かどうかは)どうでもいいんだ」とターナーは言う。「どんなことでもイチローと関わっていくこと、そして自分にできる方法でイチローを助けていくことが僕が将来やりたいことなんだ。もちろん、父のゴルフビジネスも手伝いたいと思っている。僕は彼に関わり続けていたいし、彼のやることにはどんなことでも手を貸したい」

 異国の地で長期間にわたって活躍を続け、今季は若いチームであるマーリンズにもすばやく適応したイチロー、その活躍に献身的なサポートを続ける通訳アレン・ターナーも少なからず貢献していることは間違いない。

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出典:Turner does more than bridge language gap for Ichiro, Marlins by Christina De Nicola in FOX Sports Florida on May.8 2015

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