エース左腕バムガーナー“オープナー”にNO! ジャイアンツ指揮官がファンの前で明かす
2019/02/10
Getty Images
編成本部長が採用掲げ、オフに先発&リリーフ可能な左腕と契約
サンフランシスコ・ジャイアンツの左腕マディソン・バムガーナー投手が、先発投手の代わりとしてリリーフ投手が先発して短いイニングを投げる“オープナー”の戦略について自身の心情を吐露している。米公式サイト『MLB.com』が9日(日本時間10日)、伝えている。
ジャイアンツのブルース・ボウチー監督は9日、ファンフェスタに出席。質疑応答のコーナーで、ジャイアンツが今季から採用を検討している“オープナー”についてエース左腕のバムガーナー投手からメールが来たことを報告した。指揮官によれば、同投手は「自分が投げる試合でオープナーを採用するなら、球場から出ていく」と独特の表現で否定的な意見を述べているという。
昨季タンパベイ・レイズやオークランド・アスレチックスなどで採用されることの多かった“オープナー”。リリーフ投手が先発し、1~2イニング投げて後続の投手で繋いでいくという戦い方だ。主に先発投手が不足し、ローテーションを回せない場合などに使われている。
昨年12月に球団の編成部長であるファーハン・ザイディ氏がオープナーを採用する可能性を打ち出し、その影響もあってか今オフにいずれも左腕のデレク・ホランド投手とドリュー・ポメランツ投手と契約。投手陣の強化を図った。
ザイディ氏は、「投手スタッフの様々な構成に対して、私たちが勝つために最良の機会を与えてくれると感じている。ホランドとポメランツが持っているのは柔軟性だ。先発し6イニング投げることができ、あるいは最後の2イニングも任せられる。試合中盤も投げられる」と、先発とリリーフの両方を任せられる投手がチームにとって大きな力をもたらすとの考えを示している。
それでも、同サイトはバムガーナーがオープナーとして登板したリリーフ投手の後に投げる可能性はわずかであるとし、ボウチー監督がこの戦術からバムガーナーを“免除”するとの意向を示していると伝えている。
現在ジャイアンツの先発投手として考えられているのは、バムガーナー、ジェフ・サマージャ投手、クリス・ストラットン投手、ジョニー・クエト投手ら。他には先発とリリーフが可能なホランド、タイ・ブラック投手などがいる。
一部にはトレードが噂される投手もいるが、今のところ実績豊富なベテラン投手から期待の若手投手まで幅広く在籍している。3度ワールドシリーズ制覇に導いているバムガーナー登板試合には採用しなくても、今後オープナーという戦術がジャイアンツに与える効果は決して少なくなさそうだ。