レッズ・ローレンゼンの二刀流挑戦は困難? 立ちはだかるナ・リーグとチーム状況の壁とは
2019/02/12
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DH制なく、外野も飽和状態…貴重な戦力で放出できず
リリーフ投手として活躍する一方、昨季は打撃でも球場を盛り上げたシンシナティ・レッズのマイケル・ローレンゼン投手の二刀流挑戦には障壁があると米メディア『Redleg Nation』が11日(日本時間12日)、伝えている。
昨季は投手として45登板で4勝2敗、防御率3.11と安定した成績を残し、打撃でも34打席で31打数9安打、打率.290、4本塁打、10打点。長打率は.710をマークするなど打者顔負けの打力を見せていた。
ローレンゼンは今までに外野手としても出場した経験もあり今季は二刀流選手として挑戦するかと見られていたが、それには大きな壁が立ちはだかることになりそうだ。
同メディアは、ローレンゼンについて「レッズのジレンマ(板挟み)」と称し、投打に優れながらも同球団での二刀流挑戦が困難な道へなるであろう理由を以下の通り挙げた。
まず挙げられたのは、レッズが所属するナショナル・リーグには指名打者(DH)制度がないことだ。昨季投打に結果を残したロサンゼルス・エンゼルスの大谷翔平投手を例に出し、「DH制がないため(大谷のような)役割で起用することはできない」と分析され、投手としてのプレーを続けるならば打席に立てる機会が少ないことを理由のひとつとした。
もう1つの理由としては、レッズのオフシーズンの補強が挙げられた。レッズはオフにトレードでロサンゼルス・ドジャースからマット・ケンプ外野手、ヤシエル・プイーグ外野手といった強打者を獲得。さらにレッズには2017年に30本塁打をマークしたスコット・シェブラー外野手などがいることから、外野手として出場できるチャンスはないかもしれない。
また、レッズにとってローレンゼンは先発もこなせるリリーフ投手として貴重な戦力の1人であり、簡単には他球団にトレードしたくない選手だろう。DH制のあるアメリカン・リーグ移籍の可能性もほとんどない中、果たして今季もローレンゼンは快音を響かせることができるのだろうか。