「ナ・リーグもDH制を」イチロー憧れのレジェンド、改革に賛同
2019/02/14
ナショナルリーグでのDH制導入をめぐり、多くの球界関係者が賛否の意見を述べあう中、殿堂入りプレーヤーのロベルト・アロマー氏は賛同派の立場にあることを公言した。11日(日本時間12日)、プエルトリコ紙『エル・ヌエボ・ディアリオ』が報じている。
先週までパナマで開催されたカリビアンシリーズ、母国プエルトリコ代表の試合で始球式を行うために同地を訪れていたアロマー氏は、その後の会見で「人々はアクションを求めている。昨季のポストシーズンを見に行ったが、打席に立った投手が、3球のストライクでアウトに終わる場面を見た。これは見栄えのいいものではないというのが私の意見だ」と述べナ・リーグでのDH制導入に賛同を表明した。
そして「私はMLBの委員会の一員として、こうした対話の中にいる。そこでは多くのことが話されている。我々は若者たち、子どもたちに球場へ来てもらいたい。そして楽しんでもらいたいし、寝て欲しくない。そのためにも、試合時間の短縮も望んでいる。ただ、それには多くのルールを作る必要があるし、機構側と選手会側の合意も必要になってくる」と意見を述べている。
プエルトリコ出身のアロマー氏は現在51歳。現役時代はトロント・ブルージェイズ、ボルティモア・オリオールズなどでプレーし、通算2724安打、二塁手として10度のゴールドグラブ賞受賞といった実績を誇り、2011年に殿堂入りを果たしている。
そして、イチロー外野手(シアトル・マリナーズ)が憧れたプレーヤーとしても知られており、2013年にアロマー氏超えとなる2725安打目を放った際には「(2001年のメジャー移籍当時)走攻守のトータルで最もいい選手のひとりだと思っていた。見たことがない選手と並べられるより、こういう選手と並べられる方が実感が湧く」とアロマー氏を評していた。
先日、ロブ・マンフレッドMLBコミッショナーが、2022年までのナ・リーグでのDH制導入への議論見送りを明かしたが、それ以降、この議論が再燃することになるのだろうか。今後も、アロマー氏ら球界のレジェンドたちの意見が注目されていくに違いない。