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菊池雄星、OP戦2戦目は3回2失点「膝元に良い球いった」 イチローとの初共闘にも笑顔

2019/03/03

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スライダーに自信「カウント球に使えた」中4日も好感触

 シアトル・マリナーズの菊池雄星投手とマイナー契約を結んでいるイチロー外野手が“初共闘”した。2日(日本時間3日)にアリゾナ州サプライズで行われたカンザスシティ・ロイヤルズとのオープン戦でともに先発出場を果たし、菊池は3回2失点、イチローは2打数無安打だった。
 
 オープン戦2試合目の登板となった菊池は初回、まずメジャー通算277盗塁を誇る俊足ビリー・ハミルトン外野手を空振り三振に仕留めると、続く2番の昨季アメリカン・リーグ最多安打&最多盗塁(45盗塁)ウィット・メリフィールド外野手は三直。そしてアダルベルト・モンデシー内野手も空振り三振として難なく三者凡退の立ち上がりを見せた。
 
 2回も1三振を奪うなど2イニング連続で三者凡退に打ち取ったが、迎えた3回は先頭のブライアン・グッドウィン外野手にこの日初安打となる中前安打を浴びる。続く打者には死球を与えて無死一、二塁のピンチを招くと、1死後に1番のハミルトンに左翼へタイムリー二塁打を浴びて1点を先制された。
 
 なおも二、三塁とピンチは続き、メリフィールドを三ゴロに打ち取る間にさらに1失点。次打者のモンデシーを中飛に抑えて3アウトとしたが、この回は先頭打者の出塁から走者を溜めて長打を浴びメジャーの洗礼を受けた形となった。
 
 菊池はこの日3回39球(ストライク30球)を投げて被安打2、無四球、奪三振3、失点2という結果だった。一方、「7番・右翼」で先発出場したイチローは、3回の先頭打者として迎えた第1打席で二ゴロ。5回の第2打席は二直に打ち取られてこの日は2打数無安打。前日に続く2試合連続安打とはならず、今季オープン戦の打率は.154となった。
 
 試合後、イチローが後ろで守っていたことに「嬉しくなった」と笑顔を見せた菊池は、自身2度目のオープン戦登板を振り返り「また収穫と反省が見つかって良い登板になった」と第一声。「前回なかなかカウントが取れなかったスライダーが何球か膝元に良い球いったので、カウント球にも使えていた。2ストライクと追い込んでからワンバウンドさせたいところで(軌道が)膨らんでしまったが、結果オーライという球も多かった」と話し、カウントを取れたことに関しては前回の登板よりも良かったと手応えを感じた様子だ。
 
 しかし、「チーム方針として『どんどんストライクを』というのは監督、コーチから言われている」ということだったが、カウントを整え追い込んでから打たれるケースがあったことで決め球に対する課題も口にしている。
 
 それでも、「高めを要求された時にちょっと低くなったところを打たれ、少しでも甘くなると逃してくれない」とメジャーの打者の隙がなくレベルの高い打撃も改めて感じつつ、連打を浴びなかったことについては「ズルズルいかないようにと、その切り替えが上手くいった」とメンタル面での調整も収穫の1つとしてあったようだ。
 
 先発ローテーション投手の核として期待がかかる菊池。初登板から中4日でのマウンドにも「前回が2イニングということもあったが、そこまで疲労は感じていない」とレギュラーシーズン同様の登板間隔に対して好感触を得ている。マリナーズにとっては開幕戦(東京ドーム、20日~21日)を迎えるまであと3週間弱だが、菊池は今後も着実に歩みを進めていく。
 
 
取材・氏原英明、文・ベースボールチャンネル編集部

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